2004 Fiscal Year Annual Research Report
基板との界面の制御によるMBE成長単結晶SiC平滑面の高精度化
Project/Area Number |
16560097
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
角田 陽 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (60224359)
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Keywords | 分子線エピタキシ / 炭化ケイ素 / 平滑面 |
Research Abstract |
SiC(炭化ケイ素,シリコンカーバイド)は,機械構造部材として有用性が高いが,高硬度ゆえに除去加工に代表される従来の機械的加工法による高精度形状創成は困難である.そこで,基板上における分子の自律的整列現象(エピタキシャル成長)を利用する付着成長(成膜)技術であるMBE(分子線エピタキシ)法を応用し,さまざまな基板上に単結晶SiC薄膜を作製することを試みた.具体的には,基板をSiとした場合について,良好なSiC面を得る基板とSiC面の界面の作製条件を明らかにするために,イオンビームエッチング法によって,TEM観察用試料の作製を行い,従来から行っている原子間力顕微鏡による界面の水平面方向の観察に加え,TEMによる界面の断面方向の観察と評価を行うことで,MBEで作製されるSiC面について,加工プロセスが界面に及ぼす影響を明確化するとともに,界面と表面性状との関係を実験的に整理体系化し,SiC面の表面性状の高精度化法を明らかにすることを試みた.本年度は,(111)Si基板におけるSiCのMBE成長時の加工プロセスが基板とSiC面の界面に及ぼす影響の実験的解明として,基板温度,成膜速度,成膜量などの実験条件を変化させて,SiCのMBEを施し,それぞれにおいて創成される面の幾何形状,組成および結晶構造などを解析した.さらに,透過型電子顕微鏡観察をおこない,界面の分子の配列状況を解析し,加工プロセスが界面に及ぼす影響の実験的解明をはかった.
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Research Products
(2 results)