2004 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲医療を目的とする0.3mm級超微細医用鉗子の高度生産システムの開発
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16560101
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
青木 勇 神奈川大学, 工学部, 教授 (30011159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹田 昌弘 神奈川大学, 工学部, 助手 (80333152)
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Keywords | 低侵襲医療 / 医用鉗子 / 医用処置具 / 生検 / 内視鏡 / ワーキングチャンネル / 型成形 / 組立作業 |
Research Abstract |
1.研究目的と平成16年度の達成目標 低侵襲医療を実現する一手段として内視鏡を用いた検査・治療がある。本研究は、微細患部の生検・治療を主目的とする鉗子に注目し、微細化と金型成形により、一層の医療の高度化を図ろうとするものである。平成16年度の目標は、0.3mm超微細鉗子(0.6mmワーキングチャンネルに適用)の成形手法の検討である。 2.平成16年度の研究成果 0.6mmの内視鏡ワーキングチャンネルに適用すべく、鉗子を構成する各部品の設計・製作・組立を通し、成形システムの構築を検討した。 (1)設計:予備研究の成果を基に、0.3mm級鉗子各部品の設計を行った。本設計においては、FEM解析を利用した強度計算を行い、安全面の確保に努めた。また、部品の微細化に伴う強度低下と組立時に必要な力を折衷する観点からの検討も併せ行っている。 (2)製作:大量生産システムの観点からは、すべて金型成形とすることが望ましい。しかし、本成形は、(1)試験研究段階であること、(2)主要部品である鰐口部品(グリッパー部)に比較して、他部品の成形は極めて容易であることから、鰐口部品のみ型成形とし、他の部品成形において他工法を併用した。 (3)組立:上記の設計・製作を経て得られた部品を組立て、0.6mmワーキングチャンネルに適用可能な超微細鉗子の成形に成功した。組立て程は顕微鏡下の手作業である。 3.まとめ 以上、述べたとおり平成16年度の当面の目標は達成されたといえる。なお、上記工程においては構造上の問題が多々発生しており、この再設計・再製作で問題を克服している。こうした過程と解析を通し、当該分野の成形に必要な要件をある程度明らかにし得た。なお、実作業上の観点からの検討や、大量生産システムの構築は次年度以降の課題である。
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Research Products
(4 results)