2006 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲医療を目的とする0.3mm級超微細医用鉗子の高度生産システムの開発
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16560101
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
青木 勇 神奈川大学, 工学部, 教授 (30011159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹田 昌弘 神奈川大学, 工学部, 助手 (80333152)
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Keywords | 材料加工 / 医用鉗子 / 医用処置具 / 生検 / 内視鏡 / プレス加工 / プレスせん断加工 |
Research Abstract |
1.研究目的と達成目標 本研究は微細患部の生検・治療を主目的とする軟性内視鏡用鉗子に注目し,微細化と金型成形により医療の高度化と普及に貢献しようとするものである.平成16,17年度は0.3nm級超微細医用鉗子(0.6mmワーキングチャンネルに適用可能)の金型成形法の提案,並びに鉗子設計と試作を行った.さらに機能評価の観点から,1.2mm級鉗子を金型成形し,問題点の把握,鉗子機能の評価方法等の検討を行った. 2.平成18年度の主な研究成果 (1)0.3mm級超微細鉗子の安定動作に向けた検討:すでに金型成形に成功している標記微細鉗子について駆動状況を詳細に調べ,問題点の洗い出しとその対策を検討した.組立については,把持部(先端把持部)のリンク機構を構成するピン留め部が運動不安定の基点となっていることからレーザ微細溶接でこれをある程度回避し得た.さらに全体を微細化したため,運動の強度基点となるスリーブの変形が生じやすいこと,円滑なリンク機構の運動確保するためのピン位置など構造上の問題が見いだされ,それぞれ,構成部品形状の改善と材料の変更が必要であることが明らかになった. (2)鉗子機能の評価:前年度に引き続き機能評価を行った,この結果,鉗子の把持機能は特に問題がないが,採取に関しては,これに適した鉗子形状の必要性が指摘できた. (3)金型成形に関する基本的問題の検討:本研究における金型成形は,せん断,曲げ,絞り,鍛造の各技術を用いておりいずれも極めて微細な加工である.特にせん断は素材不要部を除去して形状創成するもので大きな負荷が,場合によっては偏心負荷が金型に作用する場合が多い.この場合,微細工具の変形挙動が製品精度に大きく影響することから,微細せん断に関する実験と解析を行い,小穴抜き加工の特性,並びにパンチ曲がり等について成形上の有益な知見を得た.
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Research Products
(4 results)