2004 Fiscal Year Annual Research Report
工具姿勢最適化に基づく複雑形状の高精度3軸制御曲面加工法の研究
Project/Area Number |
16560104
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
近藤 司 函館工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (40292049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 誠 函館工業高等専門学校, 助教授 (20210479)
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Keywords | 工具姿勢評価 / 5軸制御加工 / 金型加工 / ボールエンドミル / 工具経路生成 |
Research Abstract |
ボールエンドミル工具による曲面加工では、その工具中心近傍および外側近傍切れ刃を使った加工は加工面性状の悪化につながることが知られている。本研究では、曲面仕上げ加工を効率よく行うため、ボールエンドミル工具の切れ刃位置と切削性能の関係を明らかにする実験を行った。切削性能を仕上げ面粗さの観点から定義し、種々の切れ刃位置と工具移動方式を変化させ、その仕上げ面粗さおよび加工面性状を観察した。実験条件は、被削材質、金型材に用いられるS55C相当、工具はR3mmの超硬ボールエンドミル、回転数5000rpm、切り込み0.1mm,送り速度1刃当たり0.05mm、乾式切削とした。実験では5軸マシニングセンタにより工具姿勢を被削材平面に対して傾斜させることで切れ刃位置を制御した。また、被削材面法線方向と工具送り方向で構成される接触平面内での傾斜、および接触平面に対する傾斜に対して行った。 本研究の成果として (1)傾斜加工により回転中心近傍の速度ゼロ点が回避され良好な面性状を得られることを確認した。 (2)傾斜方向として、接触平面内での傾斜加工が他方より良好な結果が得られた。 (3)傾斜角度に対しては、前者の加工法では60度近傍程度まで比較的良好な結果が得られたが、他方は40度近傍あたりから不安定な状態となった。このため切削性能が良好な切れ刃角度は中心軸に対しておおよそ15〜50度であることが明らかになった。 (4)面法線に対して同じ姿勢でも工具を送る方向によりその切削性能が異なることが明らかとなった。そのため、工具経路を含めた工具姿勢の最適化を考える上で工具の送り方向が切削性能に対して深く関わっていることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)