2005 Fiscal Year Annual Research Report
没入型仮想共有環境システムにおける技能伝承用力覚提示装置の開発
Project/Area Number |
16560112
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
綿貫 啓一 埼玉大学, 工学部, 教授 (30212327)
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Keywords | 技能伝承 / 力覚 / バーチャルリアリティ / ロボティクス / 暗黙知 / 身体知 / ヒューマンインタラクション / 生産 |
Research Abstract |
本研究では,高度な技術,高品質,短納期などが要求される単品鋳物製品に関する鋳造工程を技能伝承事例として取り上げ,その際に必要となる形式知と暗黙知とを連携して設計・製造知識の技能伝承・教育支援を行うシステムの構築,さらに新たな高付加価値製品の製造知識を創出する没入型仮想共有環境システムの構築を行った.特に,没入型仮想共有環境における造型や鋳湯作業についての提示装置の構築は重要であり,これにより「匠の技」を仮想体験できるようにした.本研究課題に関する平成17年度の主な研究成果は,次のとおりである. (1)没入型仮想共有環境システムの実証試験および改良 平成16年度に開発した没入型仮想共有環境システム(3次元立体視装置と力覚提示装置)を熟練技能者に実際に使用してもらい,鋳型,湯口系,見切り面,鋳肌,等の項目について実証検証を行い,本開発システムの有用性を確認した. (2)没入型仮想共有環境システムと熟練技能伝承システムとのインターフェイス部の開発 没入型仮想共有環境システムと熟練技能伝承システムとの間の形式知・暗黙知を連携するインターフェイス部を構築した.このシステムを熟練技能者に実際に使用してもらい,時間的・空間的・規模的な制約を緩和し,OJT(現場訓練)と本システムでの訓練を融合した「場」の共有による技能者教育の効果,非熟練者の作業における危険箇所の認識に関する体験教育の効果等について検証を行い,本開発システムの有用性を確認した. 以上の研究成果については,国内外での学会発表等を通じて広く公表した.
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Research Products
(26 results)