2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560117
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
柳田 秀記 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90166554)
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Keywords | 静電フィルタ / 電荷注入 / 絶縁性液体 / 再利用 / 汚染管理 |
Research Abstract |
静電フィルタのろ過速度・汚染物捕捉率の向上を試みる基礎研究として,電極の一方を多数の先鋭な突起を持つ形状にし,他方の電極を平板とした電荷注入式静電フィルタのモデル機を製作した.モデル機は,電極の平面寸法が100×200mm,両側に同数の突起を有する注入電極を中央に配し,その両側に注入電極を挟むように平行に2枚の平板電極を配置した構造とした.市販の潤滑油にJIS試験用粉体を混入した模擬汚染油を用いて,電極形状(突起の形状,板厚),電極間距離(3,4,5mm),電圧の大きさ(±8〜12kV),注入電極の極性,液体の種類等を種々変えてろ過実験を行い,ろ過速度や粒子残存率に及ぼすそれら因子の影響を調べた.本研究により以下の結果を得た. (1)注入電極の極性によらず,注入電極と同一の極性の電荷が注入できた. (2)一部の油を除いて,粒子の元々の帯電極性が注入電極の極性と逆の場合でも,粒子の帯電極性を注入電極と同一の極性に反転できた. (3)一部の油を除いて,大部分の粒子は粒子の元々の帯電極性によらず,平板電極上に捕捉された. (4)粒子は,突起に対向する位置を中心として盛り上がるように平板電極上に強く捕捉された. (5)電荷注入によりろ過速度が増加し,粒子残存率は低下した. (6)本実験の範囲では流量の増加に伴いろ過速度が増加した. (7)流速の増加に伴い,平板電極上に捕捉された粒子の付着力は低下する傾向が認められた. (8)印加電圧が高いほど粒子の帯電量を増加させやすく,ろ過速度が向上する. (9)電極間隔が狭く,突起の先端が先鋭なほど電荷が注入しやすく,ろ過速度が向上する.
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Research Products
(2 results)