2004 Fiscal Year Annual Research Report
合成油系生分解性潤滑油を使用した場合の歯車のスコーリング強さに関する研究
Project/Area Number |
16560132
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Research Institution | Kure National College of Technology |
Principal Investigator |
河野 正来 呉工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20110223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
灘野 宏正 呉工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40043799)
中迫 正一 呉工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (30259923)
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Keywords | 生分解性潤滑油 / 合成油 / 脂肪酸エステル / 歯車 / スコーリング / 動力循環式歯車試験機 / 二円筒試験 |
Research Abstract |
本研究では,合成油系の生分解性潤滑油を使用した場合の歯車のスコーリング強さを明らかにすることを目的として,脂肪酸エステル系の合成油(40℃における動粘度48.3mm^2/s)を使用して,動力循環式歯車試験機による歯車試験を行った。また,アムスラー摩擦試験機による二円筒試験を行い,脂肪酸エステル油を使用した場合の摩擦特性および焼付き強さを明らかにした。歯車試験,二円筒試験のいずれの場合も,無添加タービン油(40℃における動粘度48.2mm^2/s)を使用した場合の実験も行い,両者の比較・検討を行った。その結果,以下のことが明らかになった。 1.歯車試験において,脂肪酸エステル滴を使用した場合の歯車のスコーリング強さは,タービン油を使用した場合に比べて約2.5倍に向上する。 2.歯車試験において,潤滑滴の違いによる音圧レベルの差は認められない。また,いずれの潤滑油の場合も,音圧レベルのパワースペクトラムは,1次のかみあい周波散成分が最も大きく環れる傾向がある。 3.歯車試験において,歯車箱の振動加速度(歯車軸に直角方向)は,脂肪酸エステル海を使用した場合がタービン油を使用した場合に比べて小さく現れる傾向がある。 4.二円筒試験において,脂肪酸エステル油の場合の焼付き強さは,タービン油を使用した場合に比べて,約2倍以上に向上する。 5.二円筒試験において,タービン油の場合の摩擦係数は,ほぼ0.06〜0.10であるのに対して,脂肪酸エステル油の場合の摩擦係数はほぼ0,02〜0.04の低い値を示す。
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