2006 Fiscal Year Annual Research Report
パルスデトネーションエンジン(PDE)高速作動技術の開発
Project/Area Number |
16560134
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小原 哲郎 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (80241917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大八木 重治 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 教授 (90114818)
山本 浩 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (20220494)
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Keywords | 熱工学 / 燃焼工学 / デトネーション / 衝撃波 / エンジン |
Research Abstract |
パルスデトネーションエンジン(PDE)を高速作動させるには,流入した空気と燃料(水素)とを速やかに混合して点火し,デトネーション波を点火源から短い距離で生成することが重要となる.これまで,空気および水素の噴射には電磁弁を使用してきた.エンジン内に空気と水素を個々の電磁弁から対向して噴射させて混合させる方式である.パルスデトネーションエンジンをさらに高速作動させるため,昨年度より試作したパルスデトネーションエンジンの空気流入孔部分にロータリーバルブを装着して実験を開始している.ロータリーバルブを用いた場合には,流入した空気と燃料とを速やかに混合させる必要があるため,流入した空気を乱す方法,噴射方式,エンジンの長さ,などを変化させて実験を行った.実験で得られた結果を要約すると以下の通りである. 1)燃料噴射位置を検討した結果,2ポートの互い違い噴射/平行噴射/対向噴射方式を比較すると,平行噴射が最適な噴射方式である.2ポートおよび4ポートの平行噴射では,管内の燃料分布が異なる.4ポートでは,デトネーションの持続性は劣るが着火性は優れていると考えられる. 2)ローターの回転によって流入する空気には乱れが与えられる効果により,空気と燃料との混合は促進される. 3)エンジンの長さを短くした場合,エンジン全体に渡って混合気が充填されると考えられ,パルスデトネーションエンジンを高速作動させるには有効である. 4)間欠燃焼を行うPDEを安定作動させる上で,燃料供給量の早期安定化が重要な役割を果たす. 5)パルスデトネーションエンジンを高速作動させるには,燃焼後のパージを十分に行う必要がある. 6)ロータリーバルブを装着することにより30Hzでの作動に成功した.
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