2006 Fiscal Year Annual Research Report
高レイノルズ数壁面乱流の実用計算のためのDESの基礎的研究
Project/Area Number |
16560135
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
半場 藤弘 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (20251473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 喜充 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (50272513)
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Keywords | 乱流モデル / RANS / LES / DES / ハイブリッド計算 |
Research Abstract |
本年度はDESを含むハイブリッド計算の基礎的研究として以下の2項目について研究を実施した。 1.ハイブリッドフィルターの理論的考察と高レイノルズ数チャネル乱流への適用 これまでRANSとLES領域の界面に新たなフィルタリングを導入して速度の不整合を取り除く方法を開発した。Germanoによるハイブリッドフィルターの定式化を拡張することにより、本研究で提案したフィルタリングがハイブリッドフィルターの差分近似と解釈できることを示し、その理論的根拠を与え、フィルターの幅と位置を決める式を導いた。この方法を、混合距離モデルおよびk-εモデルを用いた高レイノルズ数チャネル乱流に適用し、実際に速度分布が改良されることを示した。またGermanoのハイブリッドフィルターと、確率的な外力によるハイブリッド計算の改良方法との関係について考察した。 2.回転チャネル乱流の非局所性と回転効果の解析 速度の不整合の原因として、LES領域の非定常乱流場とRANS領域の平均場の間の非局所的な影響が大きいため、チャネル乱流の非局所性効果について考察した。特に、現実の乱流場で重要である、流れの曲率や系の回転と非局所性効果との関連を調べるため、回転チャネル乱流の非局所性を調べた。チャネル乱流の回転速度が増大すると主流横断面全体にわたる大きな渦が存在し、レイノルズ応力の非局所性がさらに強くなることがわかった。またチャネル中央に速度勾配がほぼ一定になる領域があることが知られているが、その物理的機構を乱流モデルの立場から解明した。
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Research Products
(4 results)