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2004 Fiscal Year Annual Research Report

血管分岐部での物質輸送機構と内皮細胞の生理活性機能との関連に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16560137
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

多田 茂  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70251650)

Keywords血管内皮細胞 / 流体力学的せん断応力 / 動脈硬化症 / 物質輸送 / 勁動脈分岐部 / 低酸素症 / シグナル伝達 / 蛍光イメージング
Research Abstract

【実験装置・方法】細胞試料にはヒト臍帯動脈内皮細胞とヒト単球細胞を用いる。当初計画していた分岐管のキャストモデルの製作が困難なため研究方針を変更し、分岐部で生じる血流の再付着流、剥離流を再現できるバックステップ型の平行平板流路を代わりに製作した。流路のテストセクション部はUV透過型石英板を用い、その表面にヒト臍帯動脈由来の血管内皮細胞(IFO-50271:細胞バンク)を培養させる。培地には自家製の基礎培地に牛胎児血清、抗生物質とEGCS(内皮細胞成長因子)、EGTA、グルタミンを加えたものを用いた。流路系は長時間に渡り生体試料と生理的緩衝溶液を回流させるので、これらが汚染されないように閉流路系で行った。
循環流路にはCO2ガス供給ユニットを設け、配管には滅菌したシリコンチューブを用いている。流動変化を流路につないだ流量計を用いてモニターし、流路系全体を温度コントロールユニットで雰囲気温度37℃に保つ。現在の実験の進捗状況は、緩衝溶液を所要時間還流後、蛍光顕微鏡とCCDカメラを用いて、流体力学的せん断応力に対する内皮細胞の生理活性を測定中である。実験に必要な測定系が整備されたため、最終年度では流れと物質輸送、細胞生理活性との関連について詳細を明らかにしてゆく予定である。
【コンピューターシミュレーション】共同研究者である、Tarbell博士のサポートのもと、米国NCSAのスーパーパラレルコンピューターを用いて、頸動脈分岐部をモデル化した弾性分岐管における物質輸送の数値シミュレーションを行っている。解析結果により、血管の弾性が血管内壁における物質輸送に多大な影響を及ぼすことが判明した。特に動脈硬化の好発部位である分岐部の再循環・付着流の生じる領域では著しい低酸素状態が生じることが明らかになった。数値解析の研究成果は専門学術雑誌を含め、国内の幾つかの学会にて公表済みである。

  • Research Products

    (6 results)

All 2005 2004

All Journal Article (6 results)

  • [Journal Article] A computational study of flow in a compliant carotid bifurcatoin -Stress phase angle correlation with shear stress-2005

    • Author(s)
      TADA S, TARBELL John M.
    • Journal Title

      Annals of Biomedical Engineering (in print)

  • [Journal Article] 弾性を仮定した頸動脈分岐部における酸素輸送機構の数値解析2005

    • Author(s)
      多田 茂, John M.Tarbell
    • Journal Title

      日本機械学会2005年度年次大会

  • [Journal Article] 動脈壁内部の物質輸送機構に関する数値解析2004

    • Author(s)
      多田 茂, John M.Tarbell, 岡崎 健
    • Journal Title

      第6回バイオエンジニアリング講演論文集 1

  • [Journal Article] 頸動脈分岐部における血行力学-動脈硬化発症メカニズム解明に向けて-2004

    • Author(s)
      多田 茂
    • Journal Title

      第41回日本伝熱シンポジウム予稿集 II-A32

      Pages: 429-430

  • [Journal Article] 浸透流による流体力学的せん断応力が動脈壁内部の物質輸送機構に及ぼす影響2004

    • Author(s)
      多田 茂, 大園広和, 岡崎 健
    • Journal Title

      熱工学コンファレンス講演論文集

      Pages: 399-400

  • [Journal Article] 循環器系研究におけるHemodynamics的アプローチ-機械工学は動脈硬化研究にどこまでせまれるか-2004

    • Author(s)
      多田 茂
    • Journal Title

      日本生理人類学会 第5回システムバイオエンジニアリング研究部会

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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