2005 Fiscal Year Annual Research Report
クラウド状キャビテーション流れにおける自励構造の解明
Project/Area Number |
16560161
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 恵一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50113030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 康弘 金沢工業大学, 工学部, 講師 (00319039)
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Keywords | 流体工学 / キャビテーション / クラウドキャビテーション / 自励現象 / 液体流 / 周期的クラウド放出 |
Research Abstract |
非定常性に伴う高衝撃性を示すクラウドキャビテーションのクラウド状キャビテーション気泡群の周期的放出機構の解明を目途として研究を行った. 本研究課題に対する成果として,まず,キャビテーションに関連する高速現象の計測・解析法の確立が挙げられる.本研究では高速現象観察のため高速度ビデオカメラを用いている.得られた映像を定量的に評価するため画像解析を行ない気泡の存在を階調の濃淡で捉らえることとした.特に,気泡群周期的放出あるいはリエントラント挙動時には,キャビテーション微小気泡群は時間的・空間的に急速に変形・移動・生成・消滅する.このようなキャビテーション・クラウドの変形挙動を捉える有効な手段を検討・確立した. これまで研究により,キャビティ内でのリエントラント挙動は単なる流れではなく,気泡崩壊の伝播挙動の一面を持つことを示してきた。ここでは,特に収縮拡大流路やウォータジェット用ノズル内流路などを中心に数種類の流れ場を用い,数値解析による流れ場の解析も踏まえて,キャビテーション・クラウドの形成・非定常な放出挙動の発生メカニズムについて検討を行なった. キャビティ内リエントラント挙動を上述の画像解析などを用いて検討し,リエントラント挙動の発生にはキャビティ後端あるいは放出されたキャビティ崩壊による衝撃が伝播し気泡群の連鎖的崩壊挙動が生じていることなどを明らかにした. クラウド状キャビテーション流れの主要機構の少なくとも一つは,キャビティ内でフィードバック機構としてのリエントラント挙動がキャビティ前縁部に到達し,渦キャビティの形成・成長を生み出し,それが大規模なキャビテーション・クラウドの放出につながること,放出クラウド崩壊などの挙動がリエントラント挙動を生み出すことなどの過程から成っていることを示し,これらが一連の自励的運動に関連していることを明らかにした.
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Research Products
(6 results)