2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロチャンネル内の微少流量制御方法と制御装置の開発
Project/Area Number |
16560166
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Research Institution | IBARAKI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
柴田 裕一 茨城工業高等専門学校, 機械システム工学科, 助教授 (70178911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
押久保 武 茨城工業高等専門学校, 機械システム工学科, 教授 (80123983)
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Keywords | マイクロチャンネル / 磁性流体 / 微少流体制御 / 微少流量制御装置 / 微少流量制御方法 / 流れの可視化 / 表面張力 / 界面 |
Research Abstract |
本研究は、平成16年度から17年度の2年間に渡りマイクロチャンネル内の微少流量制御方法と制御装置の開発として研究を行ったものである。研究の初年度では、特に電磁石で発生する磁場を外力駆動源とし、磁性流体を動かして別の液体を吸引、移動、排出する基本的な技術を確立した。さらに、外部磁場の強さにより、磁性流体の運動が異なることも明らかにした。磁性流体の運動は、サンプル液の動きに大きく影響を与える様子を画像に撮ることができた。最終年度では、この基本的な技術を基に微少流量制御の応用技術の開発を行った。まず、流量制御可能な電磁石を試作して、マイクロチャンネル内での磁性流体の位置制御を調べて、基本的な駆動力の制御を可能にした。この磁性流体の移動により別の流体をチャンネル内に吸引して目的の位置に移動して、サンプル液の流量をコントロールする仕組みを考案した。また、外部から気体を入れたり、熱を加えたりして、流量の調整を行った。さらにこのような流動現象の可視化を試みて、そのメカニズムを明らかにした。初年度の実験では、サンプル液の表面張力や内部流動に着目し、17年度では内部流れの詳細な観察を行って、摩擦抵抗や流動特性を明らかにした。このような、実験を通してサンプル液の微少流量制御技術の開発や設計のための有用なデータを蓄積できた。その成果の一部については、すでに国際会議および国内会議で発表している。最後に、今回の研究において微少流体の制御方法および制御装置の骨格ができたと考えている。しかしながら、応用製品としてまとめるには幾つかの課題もある。特に、今回作成した装置はかなり大掛かりな物であるため装置のコンパクト化が要求される。今後、このような点について研究を深めたい。また、今回の科学研究補助金が物品購入に役立ち多くの成果があげることができた。この補助金に心から感謝致します。
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Research Products
(2 results)