2004 Fiscal Year Annual Research Report
確率密度関数/モーメント組み合せ法による乱流非予混合燃焼のモデリング
Project/Area Number |
16560184
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
野田 進 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60124054)
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Keywords | 乱流燃焼 / 非予混合燃焼 / モデリング / 確率密度関数法 / モーメント法 |
Research Abstract |
本研究は,乱流燃焼のモデル解析の一つである確率密度関数法の高度化とその応用を目的としている。確率密度関数法は反応を厳密に解析できるという利点があるが,解法としてモンテカルロ法を使用するため解析負荷が高くなる欠点がある。また,解析精度が有限差分法に比べ,劣る欠点があり,この問題を解決する必要がある。 乱流燃焼場はモデル確率密度関数輸送方程式で表現することができるが,この方程式の1次および2次モーメント式はモデルモーメント式を再現するようにモデル化されている。すなわち,両者は一体のものであり,モデル確率密度関数輸送方程式で解析される1次モーメントと2次モーメントは1次および2次モデルモーメント式で解析されたモーメントと一致しなければならない。そこで,本研究ではモデル確率密度関数輸送方程式とモデルモーメント式を同時に解き,解析精度に優れるモデルモーメント式から求まる1次モーメントと2次モーメントに合致するように,モデル確率密度関数輸送方程式の確率密度関数を輸送する確率密度関数/モーメント法の確立を行った。 本手法の解析精度を評価する上で,反応を直接扱うことは誤差評価を複雑にする。そこで本研究の第一段階として,コンサーブドスカラーコンセプト(フレームレットモデル)に基づく確率密度関数法/モーメント組み合わせ法による解析を行い,従来のモーメント法(フレームレットモデル)の解析結果と比較検討し,本手法の精度評価を行った。解析対象は乱流非予混合燃焼の計測と解析の国際ワークショップでターゲット火炎として公開されているH3火炎(水素1:窒素1体積)である。本手法とフレームレットモデルモーメント法の解析結果は同程度の解析結果が得られることを確認し,本手法の有効性を示した。 第二段階として,本手法に9化学種,20段詳細反応機構を導入し,H3火炎を対象に解析を行った。本解析結果と実験結果を比較し,本手法の評価を行った。ただし,本解析は放物型方程式の解析を行っており,着火の必要が生じた。実際の火炎はノズル保炎火炎であり,両者の比較において,実験では確認されないノズルリムすぐ下流で局所消炎が解析結果に現れた。これは着火に基づく解析誤差と思われる。この点については今後改良する予定である。 これらの成果は学会で発表するとともに,日本機械学会論文集に投稿した。
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Research Products
(4 results)