2006 Fiscal Year Annual Research Report
確率密度関数/モーメント組み合わせ法による乱流非予混合燃焼のモデリング
Project/Area Number |
16560184
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
野田 進 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60124054)
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Keywords | 燃焼 / 拡散燃焼 / 乱流燃焼 / モデリング / 確率密度関数法 |
Research Abstract |
乱流非予混合(拡散)燃焼のモデリング手法の一つである確率密度関数(PDF)法の解析精度の向上が可能となる確率密度関数/モーメント組み合わせ法の開発および本手法を用いた解析を行った。また本手法の利用拡大を検討するために、炉内燃焼の実験的検討を行った。また、浮き上がり拡散火炎の基部構造の検討を行った。得られた成果は以下の通りである。 1.PDF法の解析精度を改善するために、混合分率の平均値と分散値のモーメント式とPDF法を同時に解析し、モーメント式から得られた平均値と分散値を参照値とし、PDFを輸送するPDF/モーメント法を提案した。また本手法をコンサーブド・スカラー・アプローチに基づき、噴流拡散火炎に適用し、その有効性を確認した。さらに本手法を詳細反応機構に拡張し解析を行った。その結果、噴流拡散火炎における局所消炎と再着火現象が本手法により再現できることを確認した。 2.環境汚染物質の低減を念頭に、円筒形燃焼炉内の噴流拡散火炎を対象に、燃焼器と燃焼室の組み合わせに基づく火炎特性について検討した。特に、燃焼室内径、総括当量比、火炎境界乱れの影響について検討した。その結果、これらのパラメータの増加によって、NOx排出量が低減することを明らかにした。また、高温空気燃焼の実験を行い、その燃焼特性を調査した。ガス燃焼では燃料ノズルと空気ノズルのノズル間距離を広げるとNOx排出量は低減することが明らかとなった。これは燃料と酸化剤の混合特性時間が増大し、希釈の効果が促進されるためであると考えられる。本結果はPDF/モーメント組み合わせ法の目標火炎となることを示した。 3.PDF/モーメント組み合わせ法の利用拡大を目指し、対向流拡散火炎と浮き上がり拡散火炎のedge火炎構造を検討した。火炎端の消炎は一様火炎伸長下における対向流拡散火炎よりも低い火炎伸長で消炎することを明らかにした。また、浮き上がり拡散火炎の火炎基部の統計的特性が従来のフレームレットモデルとスカラー場変数(G)との組み合わせで表現できる可能性を示した。
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Research Products
(6 results)