2004 Fiscal Year Annual Research Report
内部円筒の偏心を考慮した円筒容器内液体の非線形スロッシング
Project/Area Number |
16560204
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高原 弘樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90226910)
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Keywords | スロッシング / 非線形振動 / 円筒容器 / 内部構造物 |
Research Abstract |
本研究課題では内部に構造物を有する容器内液面の非線形スロッシング特性の解明するため,内部構造物を円筒で近似し,内部に構造物を有する容器を二重円筒容器でモデル化し,今年度は以下の点に着目し研究を行った. 1.偏心二重円筒容器内の非線形液面揺動を支配する基礎方程式系を導き,得られた基礎方程式に,ガレルキン法を適用し,非線形運動方程式系を求めた. 2.求めた非線形運動方程式系を考察し,内円筒の中心軸と外円筒の中心軸の距離(以下,偏心量)や内円筒と外円筒の半径比(以下,内外径比)等が,液面揺動の連成のメカニズム(揺動モード間の内部共振や回転揺動の発生等)に与える影響を考察し,内部共振等の生じる条件(偏心量,内外径比,液深や励振振動数)を求めた.さらに,揺動モード間の内部共振や回転揺動が生じること確認した. 3.偏心量や内外径比の異なる模型偏心二重円筒容器を用いて,調和ピッチング励振による揺動実験を行った. 4.理論解析結果と実験結果を比較し,解析の妥当性を確認するとともに,偏心二重円筒容器内の液面揺動特性を明らかにした.主な特徴を以下に示す. ●液面の振動モードの非線形連成特性により,直接励振される振動モード以外に,励振振動数の2倍付近に固有振動数を有する振動モードが成長する. ●上記のような非線形特性は,円筒容器でも生じるが,円筒の場合には振動モードの固有振動数間の関係を決定するパラメータが液深のみであるのに対して,偏心二重円筒容器の場合には,液面揺動(液体運動)の固有振動数が,液深以外には偏心量や内外径比にも依存するため,複雑な非線形液面揺動を生じる. ●円筒容器のような軸対象の容器とは異なり,偏心二重円筒容器の場合には,節直径が1本の振動モード以外にも直接励振力が作用する.
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