2005 Fiscal Year Annual Research Report
四輪独立アクティブ操舵システムのユニバーサルデザイン
Project/Area Number |
16560209
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Research Institution | Graduate School of Informatics, Kyoto University |
Principal Investigator |
西原 修 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (00218182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊本 博光 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10109019)
平岡 敏洋 京都大学, 情報学研究科, 助手 (30311749)
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Keywords | 四輪独立操舵 / アクティブ操舵 / ヨーモーメント制御 / Minimax最適化 / タイヤワークロード / 前輪独立操舵 / リアルタイム処理 / 被験者実験 |
Research Abstract |
平成16年度は,四輪独立アクティブ操舵車両のモデル化と制駆動力配分について理論的に検討した.本年度はこれらの成果を車両に実装する際に中心的な課題となると予想されるリアルタイムアルゴリズムの開発に主力を注いだ.本研究課題で検討中の制御系は,アクティブ操舵により車両全体としての運動を制御する車両制御系と,これから出力される総制駆動力,横力,ヨーモーメントに従って下位レベルで動作し,各タイヤの横力と制駆動力を最適化するタイヤ力配分系が協調する構成となっている.車両制御系としては,通常の前輪操舵,もしくは四輪操舵,つまり左右の車輪が等角で転舵されるアクティブ操舵車両を前提とした一般的な構造が使用できる.そこで,前二輪,あるいは四輪のアクティブ操舵と直接ヨーモーメントを併用するモデル追従D^*制御を採用して検討を進めた.前輪のみを独立操舵とする構成について予備的に検討したところ,左右輪の横力配分比が決定変数となるため,研究室で現有のRealtime Linux版のCarSimによってリアルタイムシミュレーションが実現した.しかし,四輪独立に拡張する場合は,後輪の横力配分比が追加の決定変数となるため,Minimax最適化の意味で厳密なアルゴリズムを実装しようとすると処理速度が不足する傾向が確認された.そこで,配分問題に固有の特性に着目して黄金分割法による近似解法を新規に導出して,リアルタイム処理を実現させる方針を選んだ.輪荷重の変動はサンプリングレートの500Hzと比較するとむしろ緩慢なため,直前の配分比を初期値とする近似解法を反復して実行させれば実用的な精度の解が得られた.前輪独立操舵,四輪独立操舵の両者について,CarSim RTを中心として構成されたリアルタイムシミュレータを用いてダブルレーンチェンジなどの被験者実験を行ったところ,限界走行時の操縦安定性への寄与を検証することができた.
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Research Products
(3 results)