2005 Fiscal Year Annual Research Report
確率的評価基準にもとづく非線形制御系の設計手法とその車両統合運動制御系への応用
Project/Area Number |
16560215
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
堀内 伸一郎 日本大学, 理工学部, 教授 (30181522)
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Keywords | 非線形統合制御 / 確率的評価基準 / 最悪入力 / 同時設計 |
Research Abstract |
本研究は,制御対象の動特性変動や入力の変動に対してロバストな非線形制御系の設計手法を提案しようとするものである.制御系の評価を確率的な評価関数で行う点,変動入力の一つとして最悪入力を用いる点などが本研究の特徴となっている.本年度は 1.確率的評価基準にもとづく車両運動制御系の具体的設計 2.確率的評価基準にもとづく制御と構造の同時設計 について検討を行った. まず1については,現実的な非線形車両モデルを用いて確率的な評価基準にもとづく非線形制御系の設計を行った.本研究の手法はシミュレーションベースの確率的最適化を用いているため,計算時間が実用的な範囲内に収まるかどうかが問題である.そのため,科研費で購入したパーソナルコンピュータ(PC)を用い,9台のPCを用いた並列演算システムを構築した.これによって,複雑な車両モデルを用いた場合でも数時間の計算時間で最適解が得られるようになった.また,車両のパラメタ変動だけでなく,入力の変動に対するロバスト性も向上させるため,確率的評価基準の計算において,最悪入力を含む入力変動を考慮した.このような最悪入力の計算法を一種の最適化問題として定式化し,その結果について2編の論文として発表した. 2では制御系だけではなく,構造系も同時に設計する手法の確立を目指して,確率的評価基準の同時設計への拡張を試みた.制御系の設計パラメタと構造系の設計パラメタを同時に最適化することにより,統合的な車両運動制御系を実現しようとするものである.一つの試行として,サスペンションの構造パラメタと非線形制御系の設計パラメタを同時に最適化する場合について検討した.その結果,構造系と制御系の同時最適化によって,独立最適化では得られない高いロバスト性が達成できることが確認された.この結果は,イタリアで開催された国際学会において発表された.
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Research Products
(2 results)