2004 Fiscal Year Annual Research Report
陰的ラグランジュ系の力学理論とマルチボディダイナミクスの統一的な解析手法の開発
Project/Area Number |
16560216
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
吉村 浩明 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40247234)
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Keywords | ディラック構造 / 陰的ラグランジュ系 / マルチボディシステム |
Research Abstract |
ロボットや宇宙構造物のようなマルチボディシステムのモデリングには,システム構造の概念を用いたモデリング方法の確立が不可欠である.本研究では,システム構造をシンプレクティック構造およびポアソン構造から捉え,それらを融合したディラック構造として一般化することを行った.特に,陰的ラグランジュ系の基本概念を構築し,内部接続構造としてモデル化した.その方法として,まず,配位空間のディストリビューション,すなわち,接バンドルの部分バンドルとして運動学的拘束を与え,ルジャンドル変換により,余接バンドルへ変換することで,運動量拘束空間を定義した.また,ディストリビューションを余接バンドルの接バンドルへ持ち上げることで,余接バンドル上のディストリビューションを定義する.これと正準シンプレクティック構造からディラック構造を定義した.さらに,ラグランジアンの微分をシンプレクティック同相写像を用いて余接バンドルの余接バンドルへ変換し,余接バンドル上のベクトル場とのペアがディラック構造め切断となる条件より,陰的ラグランジアン系を定義した.この方法を用いることで,これまで明らかでなかったディラック構造とラグランジアン系との関係,特に,退化ラグランジアン系について明確にすることができた.さらに,その応用として,退化ラグランジアン系であるLC回路系および非ホロノミック系のモデル化を行った.
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Research Products
(4 results)