2005 Fiscal Year Annual Research Report
スマート構造弾性体を用いた生物規範型流体内ロボットに関する研究
Project/Area Number |
16560224
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小林 俊一 信州大学, 繊維学部, 助教授 (50225512)
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Keywords | ロボティクス / バイオミメティクス / バイオメカニクス / 可変剛性 / スマート構造 / 水中推進 |
Research Abstract |
本研究では変化する動作目的・環境に対して最適な弾性を得るような,動的に構造物の見かけの曲げ剛性が変化できるスマート構造弾性体を製作し,(A)ゾウリムシ型ロボットや(B)魚型ロボットを開発することを目的とする。 (A)ゾウリムシ型ロボット ゾウリムシの繊毛の動き(繊毛運動)を,ICPF(Ionic Conducting Polymer Gel Film)アクチュエータを用いた曲げ剛性が動的に変化するスマート構造弾性体によるフィンと,基部モータの駆動による揺動によって再現しているが,前年度(平成16年度)に開発されたICPFアクチュエータを改善し,フィンをさらに多数用いたゾウリムシ型ロボットを設計・製作した。ゾウリムシ型ロボットの製作後,その推進力や推進速度を計測した。 ゾウリムシは,多数の繊毛の「メタクロニズム」と呼ばれる協調運動によって,推進やその場の回転,方向転換をする。その動きは多数の繊毛でできる体表面の波の伝ぱによるものであり,同様の振る舞いが実現できるような制御システムを開発した。 (B)魚型ロボット 2枚の剛体フィンの間にバネを設け,バネの有効長さを変化させる事で見かけのばね定数が変化できるフィンを作成,基部のモータ駆動によって水中でフィンが揺動運動する推進機構を作成しているが,本年度は見かけのばね定数を動的に制御することによって,推進力が向上することを確認した。また,フィン周りの水の流れを可視化,PIV法で解析し,推進力向上に関する考察を行った。また,このフィンを用いた魚型ロボットの基礎設計,推進効率の測定方法について検討した。
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