2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560241
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関根 征士 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60018489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河 正志 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90213644)
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Keywords | 白熱光源 / 高効率長寿命 / 金属クラスター / 複素屈折率 / エリプソメトリー |
Research Abstract |
1 実験的研究 (1)希ガス(放電ガス)の種類によって,クラスターの発光特性がどのように異なるかを調べた。希ガスの種類はNeAr,Kr,Ar,Xeである。クラスター形成材には補助材を必要としないMoO_3を用いた。その結果,全光束がNeAr,Kr,Ar,Xeの順に高い。 (2)クラスター形成材に適する金属について調べた。実験に使用した金属は39種類である。その結果,クラスター形成補助材であるハロゲンを封入しないでクラスター発光が確認されたのは,モリブデンとレニウムの2種類である。次に,クラスター形成補助材であるハロゲンを使用することによって,全光束の高い発光が確認されたクラスター形成材は酸化タングステン(WO_2),三酸化タングステン(WO_3),酸化モリブデン(MoO_3),酸化タリウム(Tl_2O_3)である。 2 理論的研究 (1)クラスター光源の発光特性を理論的に推定するためには,動作温度(4000K〜5000K)におけるクラスターの複素屈折率が必要である。昨年度は,構築したエリプソメトリー装置により,常温においてバルク状タングステンの複素屈折率を測定した。本年度は,動作温度2000K〜3000Kで発光しているシャンデリアランプ及びハロゲンランプのタングステンフィラメントの複素屈折率をエリプソメトリーにより算出した。エリプソメトリーの光源には,波長1064nmのNd:YAGレーザの二次高調波である532nmのレーザ光を用いた。 (2)算出した複素屈折率を文献の値と比較検討した。その結果,複素屈折率の実部及び虚部ともに高精度で算出されていることが検証された。また,タングステンの複素屈折率は,実部及び虚部ともに,高温度になるに従って,それらの値が小さくなる。その因果関係を金属の熱膨張との関係から理論的に考察した。
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Research Products
(2 results)