2004 Fiscal Year Annual Research Report
均質化理論を用いた積層鉄心の3次元ベクトル磁気特性のモデリング
Project/Area Number |
16560243
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松尾 哲司 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20238976)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島崎 眞昭 京都大学, 工学研究科, 教授 (60026242)
美舩 健 京都大学, 工学研究科, 助手 (20362460)
|
Keywords | 均質化法 / 積層電磁鋼板 / ベクトルヒステリシスモデル / ストップモデル / プレイモデル / マイクロマグネティクス / 異常渦電流損 / 並列AMG法 |
Research Abstract |
1.電磁鋼板のベクトル磁気特性測定装置の設計 2次元ベクトル磁気特性測定用の単板磁気試験器の設計を変更した。誘導機固定子をヨークとして用いることにより、電磁鋼板に一様で大きな磁束密度を印加できる設計とした。また、一様な磁界分布を実現するための試料形状の検討を行った。現在、この設計に基づいた計測装置を構成中である。 2.直流スカラー・ベクトルヒステリシスモデルの検討 プレイモデルまたはストップモデルを用いたスカラーヒステリシスモデルの理論的検討を行い、両モデルの拡張モデル(入力依存形状関数モデル)を開発した。拡張モデルの数学的な性質を明らかにするとともに、同定法を開発した。拡張モデルにより、電磁鋼板の直流スカラー磁気特性の表現精度が改善された。また、プレイモデルまたはストップモデルの重ねあわせによるベクトルモデルを構成し、その同定法を開発した。 3.積層電磁鋼板の均質化法による交流ヒステリシスモデルの開発 均質化法を用いて異常渦電流損を考慮した交流ヒステリシスモデルを開発し、各種磁束密度波形に対する交流BHループの計測結果との比較により、モデルの有効性を検証した。 4.マイクロマグネティクス・シミュレーション手法の開発 マイクロマグネティクス・シミュレーションによりベクトル磁気特性の物理的な側面や磁壁移動の振舞いを検討するため,2・3次元LLG方程式の数値解法のコードを開発した。また、よりマクロな解析が可能な磁区構造モデルを開発し、マイクロマグネティクス・シミュレーションとの比較による検証を行った。現在、3次元LLG方程式の並列解法を開発中である。
|
Research Products
(6 results)