2004 Fiscal Year Annual Research Report
誘電率傾斜機能材料の電力機器絶縁への応用に関する研究
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16560244
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 則行 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (30156450)
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Keywords | 全固体変電所 / 傾斜機能材料 / アルミナ充填エポキシスペーサ / 遠心分離 / 部分放電 / 絶縁破壊 / 誘電率 |
Research Abstract |
本年度は,来年度に要求されるモデルスペーサの形状や寸法を考慮しながら,誘電率が傾斜したアルミナ充填エポキシ樹脂(以下,ε-FGMと略す)の創製条件を見出すための研究を行った。得られた主な成果は以下のとおりである。 1.【アルミナ充填エポキシ樹脂の創製】大規模なFGM創製に実績のある遠心分離法を採用し,数cmサイズの円柱状ε-FGM試料の創製を行い,さらに試料を切削・研磨することにより円柱形や台形のような簡単な形状のε-FGMスペーサを試作した。 2.【誘電率の変化範囲拡張】昨年度までに使用していた不定形アルミナ粒子ではなく,球形アルミナ粒子を充填材として使用することにより,最大充填率の向上と,それに伴う誘電率の変化範囲の拡大を確認した。 3.【創製条件と誘電率特性】遠心時間・回転速度,アルミナ粒子条件,材料の混合比,脱泡条件などを変えながら様々な創製条件でε-FGM試料の創製を行い,創製条件と誘電率分布の関係を明らかにした。 以上の結果に基づいて,来年度計画しているε-FGMスペーサの電気的・熱的・機械的特性試験に必要な誘電率の傾斜を持ったモデルスペーサの作成が可能であることを確認した。
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Research Products
(5 results)