2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560251
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Research Institution | Ashikaga Institute of Technology |
Principal Investigator |
荻原 弘之 足利工業大学, 工学部, 教授 (10112616)
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Keywords | 過熱蒸気 / 高周波インバータ / 電磁誘導加熱 / パワーMOSFET / SIT |
Research Abstract |
今年度は、パワーMOSFET(1000V/70A)を4個使用して300kHzで動作するフルブリッジ高周波インバータの製作を開始した。この回路方式を採用すると、高出力化への対応にはパワーMOSFETを並列に接続すればよく、有用性があると判断した。回路を製作して実験を開始したが、駆動回路の動作が不安定であることがわかり、再度駆動回路の検討をしなければならない事態が生じ、その対応に時間を要することになった。また、パワーMOSFETを周波数300kHzで駆動したところ、かなり厳しい結果を得た。すなわち、200kHz以上の周波数帯でのスイッチング動作が厳しく、動作波形から高効率を期待するのは難しいという結果を得た。従来からスイッチングデバイスとして使用していたSITに比べ、パワーMOSFETは、スイッチング特性が悪く高効率を期待するのであれば200kHzていどであるという結果を得た。今後、パワーMOSFETを用いた誘導加熱用高周波インバータの研究は進めるが、高効率を期待するのは難しく、更に高出力化のためにはパワーMOSFETを複数個並列に接続しなければならないが、パワーMOSFETの製造会社が製造を取り止める事になったため供給が絶たれ、今後高出力化の研究が厳しくなった。そこで、次年度は既に製作してある出力電力2.5kWのSITを使用した100kHz、200kHzのインバータを用いて誘導加熱実験を進める予定である。今年度は、上記実験と並行して出力電力は1kWと低いがB-SITを使用した高周波インバータ(50kHz)を製作して誘導加熱を行い良好な変換効率を得ることができた。B-SITは他のスイッチングデバイスと比較するとオン抵抗が極端に低く、その結果変換効率を高くすることが可能である。更に、B-SITを用いて広いソフトスイッチング領域が得られる、補助スイッチを用いた3石形のSEPP-ZVS高周波インバータを製作し、出力電力は0.5kWであるが変換効率98%を得ることができた。
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Research Products
(4 results)