2004 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー平準化ユニットを備えた小規模自律分散電源システムの安定化制御方式
Project/Area Number |
16560258
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
松井 幹彦 東京工芸大学, 工学部, 教授 (30143689)
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Keywords | 自律分散電源 / 自然エネルギー / リサイクルエネルギー / 太陽光発電 / 風力発電 / フライホイール / 電力脈動平準化 / 系統安定化制御 |
Research Abstract |
平成16年度は、「自律分散電源実験システム用各ユニットの構築」と「システムの電圧安定化に関わる問題点検討のためのHILS(Hardware In the Loop Simulation)環境の構築」に重点を置き以下の成果を得た。 1)システムを構成する太陽光発電、風力発電、フライホイール等、各ユニットの試作 太陽光発電ユニット:バッテリー充電器などの電力変換段が1段の回路構成にも適用が可能な「電流誤差情報に基づく最大電力点追尾(MPPT)制御方式」を新たに提案し、シミュレーションで動作を確認すると共に、PICマイコンを利用して実験システムを構築した。 風力発電ユニット:太陽光発電用に開発した「リミットサイクルMPPT制御方式」を、小形永久磁石同期発電機にダイオードブリッジ整流回路を組み合わせた直流電源のMPPT制御に適用することにより、風速、回転速度、電力等の情報を必要としない簡易MPPTが実現できることを実験的に示し、そのメカニズムを考察した。実験装置による動作の検証と並行して、シミュレーションモデルも構築した。また、2.2kW誘導機と永久磁石直流サーボモータのMGセットを用いて風車シミュレータを構築した。 フライホイールユニット:DCバスの電圧の上昇/低下に伴い、余剰または不足する電力の吸収/放出を行うためのフライホイールユニットの制御系を、PWMインバータでV/f一定方式で可変速駆動される5kJフライホイール誘導機を用いて構築した。 2)各ユニットの数式モデリングとシミュレーションによる動作の検証 シミュレーションとリアルタイムシミュレータへの実装:汎用回路シミュレータPSIM、および制御系設計ツールMATLAB/SIMLINKにより、上記の各ユニットを伝達関数モデルにより表現し、動作の検証を行った。続いて、リアルタイムシミュレータ(DSPを用いたシステムコントローラ)上に、小規模自律分散電源システムを構築し、手動による外部入力信号によって太陽光の照度や風速を変化させ、系の動的な応答が再現されることを確認した。
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Research Products
(7 results)