2004 Fiscal Year Annual Research Report
磁性体被覆誘電体粒子を用いた複合電磁波吸収体の開発と評価
Project/Area Number |
16560282
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
吉門 進三 同志社大学, 工学部, 教授 (00158403)
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Keywords | Ni-Znフェライト / SiO_2 / 複合体 / 複素透磁率 / 表面コーティング / スプレー法 / メカニカルミリング / 複素誘電率 |
Research Abstract |
本研究ではNi-ZnフェライトとSiO_2による複合体を用いた金属板を裏打ちした単層型電磁波吸収体材料の開発および特性評価を行っている.Ni-Znフェライトの組成比や,SiO_2との混合比,また少量の添加物を加えることによって数百MHzから数GHzで実用的な電磁波吸収体が得られる.また電磁波吸収体を設計するにあたり物質の複素比透磁率および複素比誘電率を知ることは必要不可欠で,この値を与える法則としてLichteneckerの対数混合則が知られている.Ni-ZnフェライトとSiO_2を用いた複合電磁波吸収体材料においてもよくその値を示す.しかしNi-Znフェライト粒子もしくはSiO_2粒子が複合体中に孤立する場合にはLichteneckerの対数混合則には従わないことが報告されている. 孤立モデルを用いたシミュレーションによりLichteneckerの対数混合則とは異なる値を示し,SiO_2孤立モデルからSiO_2の混合量が70mol%のときに高周波側でも低周波側でも良好な吸収特性を有した吸収体が得られることが示されている.従って,複合体中でSiO_2粒子が複合体中に孤立した試料を作製することを試み,作製した試料の電磁気的特性および吸収特性の評価を行っている.SiO_2粒子が複合体中に孤立した試料の作製はNi-Znフェライト超微粒子を用いることで実現することができないことがわかった.またスプレー法およびメカニカルミリングを用いてSiO_2粒子をNi-Znフェライトで被覆できるか検討し,どちらの試料においても電磁気的特性は孤立モデルから算出した値に近づくことが分かった.またメカニカルミリングを用いて短時間で混合した試料においては良好なNi-Znフェライトによる被覆が得られ,この試料を用いて作製した複合体において複素比誘電率が大幅に低下し,MnCO_3等の添加物を添加することなく低周波側でも高周波側でも良好な吸収特性を示す電磁波吸収体材料を作製することが可能であることが明らかになった.
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Research Products
(4 results)