2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560289
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
植村 哲也 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (20344476)
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Keywords | 強磁性トンネル接合 / 磁気ランダムアクセスメモリー / 共鳴トンネルダイオード / トンネル磁気抵抗 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高い読み出し信号比を有する磁気ランダムアクセスメモリー(MRAM)の創出に向け、共鳴トンネルダイオード(RTD)と強磁性トンネル接合(MTJ)を組み合わせた融合素子を開発することである。そのため、MTJとRTDの直列または並列接続集積構造を有するMRAMセルを構成し、回路シミュレーションとデバイス試作を通じ、MTJ/RTDメモリの素子設計、回路性能解析、製作、評価技術の確立をめざす。平成16年度は、RTDとMTJを融合したMRAMセルの基本動作実証を目的に、各素子の構造最適化および集積構造製作技術の確立をめざした。具体的な成果を以下に示す。 1.MTJ素子の構造最適化 Co系ホイスラー合金やペロブスカイト型Mn酸化物、さらには、強磁性半導体を用いたMTJを試作し、予備検討段階よりも大きなTMR比を得た。これにより、実用的なバイアス電源の設定マージンを確保できる見通しが得られた。 2.RTD素子の構造最適化 ピーク・バレイ電流比の大きい2重量子井戸型のRTDをMBE法により作製し、その構造と電気的特性の関係を実験的に明らかにした。 4.RTD/MTJ融合回路の設計と解析 実験的に得られたMTJおよびRTDの素子特性を組み入れたSPICEモデルを構築した。これにより、回路動作の解析、性能予測、および回路設計が可能となった。
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Research Products
(3 results)