2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560305
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤永 清久 北海道工業大学, 工学部, 教授 (40285515)
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Keywords | SOI / SiGe / CVD / MOSFET / 電界効果デバイス / 転位密度 / 正孔 / 移動度 |
Research Abstract |
ナノメータSOIデバイス開発には、ナノメータSIMOX基板の結晶品質がキーポイントとなる。この結晶品質の改善策として、SOI内にナノメータレベルの歪SiGe層を導入し、この層を転位の吸収層とすることを提案した。研究の端緒として、ナノメータからサブミクロン厚のSIMOX基板上に形成した歪SiGeチャネル電界効果デバイスの電気特性を評価した。デバイスの構造パラメータはSOI膜厚のみとし、7、21及び283nmの3種類である。測定したI-V特性より、デバイス特性がSOI層厚に依存し、20nmよりも薄層になると劣化することが明らかとなった。更に、この測定結果をもとにホール移動度を算出したところ、21nmと283nm厚のSOIデバイスのホール移動度は一致し、7nm厚のSOIデバイスはそれらよりも低い値を示した。SOIのホール移動度に関する文献との比較から、これらのホール移動度の差は、SIMOX基板の埋め込み酸化膜とSOIの界面で発生している結晶欠陥がSOI層内に伸長し、欠陥密度の高い領域を形成しているためであることを明らかにした。この電気特性評価と対比させるため、電子顕微鏡によりデバイスの断面観察を行い、欠陥の発生状況を調査することにより、研究課題の重要なパラメータとなるSOI層厚の検討範囲を絞り込む準備を進めている。現在は、観察試料の薄膜化工程にある。 [上記の研究に対し、IEEE主催の国際会議International Conference on Solid-State and Integration Circuit Technology 2004に於いて、Best Poster Paper Awardを受賞した。]
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Research Products
(3 results)