2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560310
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
安田 彰 法政大学, 工学部, 助教授 (30339501)
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Keywords | デジタルスピーカ / 圧電素子 / 薄型 / ダイナミック・エレメント・マッチング / デジタル直接駆動 / 低消費電力 |
Research Abstract |
本年度はデジタル直接駆動型スピーカを実現するにあたり必要な基礎的データの収集を行うため、電気-音響変換素子(圧電素子)単体の特性を評価した。また、複数の電気-音響変換素子を用いた場合を鑑み、圧電素子の特性ばらつきの評価を行った。 電気-音響変換素子圧電素子(圧電スピーカ)の基本特性の評価 周波数特性:圧電素子単体は平坦で良好な周波数特性を示したが、200Hz以下の低周波領域では音圧の低下が観測された。 歪み特性:圧電素子は非線形特性を有するため歪みの発生が問題なる。高調波歪み特性の実験から比較的高い歪み率32%(3次歪み)が測定された。圧電素子をそのままアナログ駆動する場合には、歪みの影響を低減する方法が必要となる。 圧電素子の素子ばらつき特性:圧電素子の最大出力音圧レベルに関しては、1dB以下のばらつきに収まっていたが、周波数特性に関しては遮断周波数に10%以上のばらつきが計測された。これは、複数の圧電素子を並列に用いた場合に問題となる可能性が高く、ばらつきの影響を低減する方法が必須であることが明かとなった。 圧電素子の駆動方法検討 複数の圧電素子を並列に用いて音圧制御する場合、圧電素子のばらつきが精度を劣化させるため、この影響を低減する方法を検討した。我々が提案しているノイズシェーピング・ダイナミック・エレメント・マッチング法を適用することによって、素子値のばらつきの影響を1/100以下に低減出来ることをシミュレーションによって確認した。 圧電素子が有限個の場合に生じる音圧誤差(量子化誤差)の低減方法検討 圧電素子が有限個の場合に生じる音圧誤差(量子化誤差)を低減する方法として、ΔΣ変調器を応用することを検討し、さらに帯域外に生じる量子化誤差の低減方法としてアナログFIRフィルタを用いる方法を提案した。
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Research Products
(4 results)