2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高速無線パケットネットワークのためのバーチャルセルラシステムの実現に関する研究
Project/Area Number |
16560320
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
工藤 栄亮 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80344696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 文幸 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (90323055)
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Keywords | バーチャルセルラネットワーク / マルチホップ / 経路構築 / リソース割当 / パケット / 移動通信ネットワーク |
Research Abstract |
現状のセルラネットワーク(CN)からバーチャルセルラネットワーク(VCN)への段階的な発展を考えた場合,最も移行が容易な基本的なネットワーク構成は,無線ポート間の転送を行わない,移動端末-無線ポート(WP)-基地局(中央無線ポート(CP))の2ホップに限定させた2ホップVCNである.そこで本年度は,2ホップVCNを対象に以下の研究を行った. 1. 2ホップVCNにおけるWP配置法の研究(安達,工藤) 2ホップVCNを実現するためには,効率的にカバレッジエリアを拡大するWPの配置法を明らかにする必要がある.種々のWPの配置法がアウテージ確率に与える影響を数値計算およびモンテカルロシミュレーションにより求めた,その結果,検討したWP配置法の中では,できるだけ各WPとCPのカバッレジエリアが重複しないようにWPを配置し,もしこのように配置できないときには,他のWPおよびCPのカバレッジエリアの外にWPを配置する方法が,最も少ないWPで効率的にCPのカバッレジエリアを広げることができることを明らかにした. 2. 2ホップVCNにおけるリソース割当て法の研究(安達,工藤) これまでに,チャネル棲み分けアルゴリズムを用いた動的チャネル割当(CS-DCA)法をVCNに適用したときのチャネル割当失敗率特性を求め,従来のCNに対するVCNの有効性を明らかにしてきた.本年度は,2ホップVCNにCSDCAまたはmaxSINRチャネル割当てを適用したときの呼損率特性を計算機シミュレーションにより求め,maxSINRの方がCSDCAに比べて呼損率を低減できることを示した. 3. 2ホップVCNにおけるスループット特性に関する研究(工藤) 従来のCNで用いられているシングルホップ通信に比べ,マルチホップ通信では転送によって遅延時間が増大することから,スループット特性の劣化が懸念される.本年度は,Stop-and-wait(SW)型とSelective repeat(SR)型の再送制御を適用したときの2ホップVCNのスループット特性を理論的に明らかにし,シングルホップCNの場合と比較した.SR型の再送制御を適用し,送信パケット数が多く,パケット誤り率が小さい場合には,従来のシングルホップCNとほぼ同等のスループット特性が得られることを明らかにした.
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Research Products
(6 results)