2006 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域(UWB)微弱無線伝送のための多次元変復調・符号化技術の研究
Project/Area Number |
16560328
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐々木 重信 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (20242399)
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Keywords | UWB / 直接拡散 / 時間ホッピング / マルチバンド / 多元接続 / Rake受信 / ジッタ |
Research Abstract |
本研究では,超広帯域(UWB)無線伝送を用いた短距離高速微弱無線ネットワーク実現のための信号設計法,受信技術および誤り制御技術を明らかにすることを目的とした。UWB変調法および多元接続時の性能評価法,ならびに受信技術の開発を行い,以下の成果が得られた。 [1]複数の周波数帯を用いる直接拡散(DS)-マルチバンドUWB変調について,既存の無線業務への干渉を低減する手法を検討した。既存無線業務のある周波数帯の放射電力を,DS変調における当該バンドのチップ数を減らすことにより抑制する方法,低デューティ比のパルスを使うことにより抑制する方法を提唱した。計算機シミュレーションによりその効果を確認した。一方,UWBにおける電力スペクトル密度の制限の下で伝送速度の向上を図る方法として、並列組合せUWB方式を提唱した。 [2]DS-UWB変調の多元接続環境における性能評価法について,任意のパルス伝送間隔における多元接続干渉を特性関数を用いることにより近似し,受信性能を求める手法を開発した。昨年開発した簡易版改良型ガウス近似に基づく方法に比べ,任煮のパルス波形への対応と共に,フェージング通信路への対応も可能になった。誤り率特性による比較評価を行い,従来から知られているガウス近似法に比べ,シミュレーション結果とよく一致することを確認した。 [3]DS-UWBにおけるマルチパス環境を考慮したRake(レイク)受信技術の開発を行った。前年度提唱した最適Rake受信の概念を生かし,実装面の問題を解決した方法として、整合フィルタ出力をオーバーサンプリングして強度の高いパスを合成する分数間隔選択Rake受信を提案し,従来のRake受信よりも性能を改善できることを示した。またUWB信号のパルス幅とパルス間隔の関係(デューティ比)が受信性能に与える影響を明らかにした。
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