2005 Fiscal Year Annual Research Report
多シンボル遅延検波をベースとした時空間符号化および多元接続方式
Project/Area Number |
16560329
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
半田 志郎 信州大学, 工学部, 教授 (00156530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大下 眞二郎 信州大学, 工学部, 教授 (90021021)
笹森 文仁 信州大学, 工学部, 助手 (70298090)
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Keywords | 多シンボル遅延検波 / 時空間符号化 / 振幅位相変調 / MIMO / 最尤系列推定 / 移動通信 / フェージング |
Research Abstract |
主に「時空間符号化多シンボル遅延検波のダイバーシチ受信特性」と「ターボ符号化多シンボル遅延検波の尤度式」の検討を行った。 時空間符号化方式では、複数のアンテナから情報信号が送信されるため、通常の受信方式と比べ、Eb/No特性が理想な場合でも3dB劣るという結果となっていた。これを改善するために、受信アンテナのセットを複数にして、ダイバーシチ受信する方式を考案した。選択合成法、等比合成法、最大比合成法の3つの方法について検討し、多シンボル遅延検波の尤度式を殆ど変更することなく使える事を確認し、最大比合成法により受信アンテナセットを3以上にする事によって、先の劣化以上の改善効果が得られる事を確認した。 ターボ符号化多シンボル遅延検波については、符号判定時に必要となる尤度式の検討を行った。従来の方式では、多シンボル遅延検波の尤度式をそのまま用いているため、ターボ復号時に使われる尤度との整合性が取れず、反復回数や観測シンボル数を5以上に大きくしても誤り率特性が頭打ちとなっていた。そこで、ターボ復号に適するように多シンボル遅延検波の尤度式を変形して用いる手法を検討した。その結果、新たな近似尤度式を用いる事によって、よりターボ復号に適合する尤度式を考案する事ができ、観測シンボル数を増やすことによってより大きな特性改善が得られる事を明らかにした。
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