2004 Fiscal Year Annual Research Report
携帯端末用SAWフィルタの関数論的回路構成に関する研究
Project/Area Number |
16560339
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西 哲生 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (40037908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 規一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60284551)
緒方 将人 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (90325548)
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Keywords | SAWフィルタ / Chebyshev特性 / 解析解 / デュープレクサ |
Research Abstract |
SAWフィルタの典型的な構造の一つははしご形回路構造である。この形のSAWフィルタを用いて携帯用電話のデュープレクサ用帯域フィルタを設計する問題は、伝送特性(減衰特性)T(Ω)=P(Ω^2)/(Ω^2+1)の形の低域通過特性の設計に帰着できることを既に示していた。ここで、Ωは規格化周波数であり、P(Ω^2)はΩの実偶多項式である。 次数を固定して減衰特性の良いフィルタを設計するには、通過域Chebyshev形が望ましが、上記の形の有理関数が通過域Chebyshev特性をもつように多項式P(Ω^2)を解析的に決める方法は知られていなかった。そこで、本研究では先ず上記の問題を解決した。この結果は、電子情報通信学会の回路とシステム研究会において発表している。 さらにより一般の問題として、与えられた偶多項式D(Ω^2)を分母にもつ有理関数P(Ω^2)/D(Ω^2)が通過域Chebyshev形の低域通過特性となるようにP(Ω^2)を解析的に求める方法を見いだした。これに関しては、来年度の国際会議などで発表予定のつもりである。 また、これらの結果を具体的にSAWフィルタの設計に活かすには、SAWフィルタのより一般の構造を見いだすかまたは、上記で得られた関数に何らかの実現条件を加味する必要があり、来年度はこのことについて検討する予定である。
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Research Products
(5 results)