2005 Fiscal Year Annual Research Report
MIMO-OFDMにおけるキャリア間干渉の適応除去方式に関する研究
Project/Area Number |
16560346
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
伊丹 誠 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (70212983)
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Keywords | OFDM / MIMO / プリコーディング / 伝送路推定 / キャリア間干渉 / 簡略化 / 伝送路モデル / 繰り返し複号 |
Research Abstract |
OFDMの伝送特性を向上するためにMIMO技術は非常に有効であるが,移動受信時のドップラー広がりによる影響は固定受信時よりも大きく,移動受信時にMIMO-OFDMの特性を向上するためには対策が必要である.本研究では前年度に引き続きMIMO-OFDMの移動受信時に生じるドップラー広がりの影響を改善するための伝送路推定方式・キャンセラの簡略化・符号化についての検討を行った.伝送路推定においては簡単なパスモデルによるドップラースプレッドの生じた伝送路を仮定し,そのパラメータをパイロットシンボルから推定することによって,ドップラースプレッドによるキャリア間干渉の影響を推定する.推定された伝送路を用いてキャリア間干渉の除去を実際に行った結果影響が軽減されることが確認された.また,プリコーディングを併用したOFDMの伝送を用いて,さらに複号の再に判定後のシンボルを用いて受信状態の極めて悪いキャリアに対応する受信データのレプリカを再生し,それを受信状態の悪いキャリアと入れ替えて再び復号することによって受信特性を大きく改善できることを示した.また,さらに同様の処理を繰り返して起用することによって,さらなる特性の改善が可能であることが示された.本研究で提案した方式によって伝送路推定・干渉除去が可能であるが,アルゴリズムはやや複雑でありその簡略化が必要となる.簡略化がはかられれば,移動通信特性の向上に非常に有効であると思われ,今後簡略化の方式を引き続き研究していく計画である.
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Research Products
(4 results)