2004 Fiscal Year Annual Research Report
Shannonの通信路符号化定理に関するいくつかの未解決問題へのアプローチ
Project/Area Number |
16560348
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
西島 利尚 法政大学, 情報科学部, 教授 (70211456)
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Keywords | 最大距離分離符号 / Reed-Solomon符号 / 重み分布 / 見逃し誤り確率 / 完全重み分布 |
Research Abstract |
符号理論の未解決問題の1つに,非2元符号の完全重み分布を陽に与えるという問題がある.今年度はこの問題の解決の糸口として,最大距離分離符号,例えば,Reed-Solomon符号など,の重み分布について極めて興味深い構造を明らかにした. 符号長nシンボル,情報記号数kシンボルの最大距離分離符号に対して,重みWを有する符号語の総数が既に解析的に示されている.すなわち,その重み分布は既に陽に与えられている. そこで本研究課題では,符号語の重みWを,さらに情報記号部の重みW_<inf>と検査記号部の重みW_<che>に分離し,それらの重みを有する符号語の総数を解析的に示した.そしてさらに一般的に,符号語のmシンボル中に重みW_m,かつn-mシンボル中に重みW_<n-m>を有する符号語の総数を解析的に示した. この結果,2値に展開された一般化Reed-Solomon符号や2値に展開された連接符号の見逃し誤り確率の上界式と下界式をそれぞれ与えることができる.また,最大距離分離符号の完全重み分布を陽に与える問題へのひとつのアプローチが新たに開け,次年度の研究に続く. 今年度のいくつかの研究発表の中で,特に4^<th> Asia-Europe Workshop on Information Theory, Viareggio, Italyにおいて,上記テーマでの発表がオランダの学者との共同研究を行うきっかけになった.
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