2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560361
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
八木谷 聡 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30251937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 勇 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50019775)
井町 智彦 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 助手 (60372489)
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Keywords | 波源位置推定 / MUSIC法 / 低周波波源 / 線電流 / ループ電流 / ワイヤレス磁界センサ / 波源可視化 / EMC / EMI |
Research Abstract |
電気・電子・情報機器や産業機器のどこから不要電磁波ノイズが放射されているかが目に見えるようになれば、機器のノイズ対策(EMC/EMI対策)にとって非常に有用な情報が得られる。本研究では、特に従来あまり研究のなされていなかった低周波(数十MHz以下)を対象として、機器の周辺で複数の電磁界センサにより測定された電磁波ノイズ分布から、機器内部の波源分布を推定して目に見えるように「可視化」する「低周波電磁波ノイズ源可視化システム」を開発することを目的とする。今年度は、主として以下の研究を行った。 (1)有限サイズ波源の推定手法の開発 従来、ダイポール点波源のみに適用可能であったMUSIC法による波源推定手法を拡張し、線電流波源やループ電流波源に対して、その位置及び向きだけでなく長さやループサイズなどの空間的広がりを推定する手法を開発した。シミュレーション及び実験により、その有効性を確認した。また一方で、波源探索アルゴリズムを見直すことにより、波源推定の計算速度を5〜6倍に高速化した。 (2)磁界センサの小型化及びワイヤレス化 従来20cm程度の長さを持っていたサーチコイル(低周波磁界センサ)を数cm程度に小型化するための検討・設計を行った。また、AD変換器内蔵マイコンを用いて、センサで受信された磁界波形のAD変換及び無線データ伝送を行う小型のワイヤレスセンサシステムを検討・設計した。これらは次年度に試作・評価する予定である。 (3)波源可視化手法の検討 推定された波源位置は、同時にカメラで撮影された実際の映像に重ねて表示され、あたかも波源が光っているように「可視化」される。従来、MUSIC法の評価関数自体をボリュームレンダリングなどにより表示していたが、波源から発生する磁界強度分布を直接表示することにより、より直感的に波源の位置及び形状を可視化できる手法を開発した。
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Research Products
(5 results)