2004 Fiscal Year Annual Research Report
不確かな入出力データに基づくシステム同定に関する研究
Project/Area Number |
16560378
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
足立 修一 宇都宮大学, 工学部, 教授 (40222624)
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Keywords | システム同定 / 非線形システム / 制約つき最適化 / 無香料カルマンフィルタ / ハイブリッド同定 |
Research Abstract |
(1)不確かな入出力データに基づくシステム同定に関する理論研究:非線形なセンサを有する非線形システムの同定問題に対して,以下に示す3つの方法の適用検討を行った。 1.センサの静的な非線形特性を制約条件として,非線形システム同定問題を「制約つき最適化問題」に帰着させる方法 2.センサ特性と対象システム全体を「区分的線形システム」というハイブリッドシステムと見なして,ハイブリッドシステムのモデリング法を適用する方法 3.非線形システムの状態推定法として提案された無香料カルマンフィルタ(Unscented Kalman Filter:UKF)を非線形システム同定問題に適用できるように修正する方法 (2)不確かな入出力データに基づくシステム同定法の実データへの適用:(1)で検討した不確かな入出力データに基づくシステム同定法の性能を調べ,また新たな改善点を探るために実データへの適用を行った。具体的な実データとして,従来から協力関係にあるダイハツ工業からエンジン制御に関する触媒データを提供してもらい,そのデータに対して(1)-1の制約つき最適化法を適用した。その結果,実データの場合,数値実験のような高精度な同定結果が得られないことが明らかになった。対象とした実システムにはセンサの非線形性と対象の非線形性の二つが存在したからである。この点については,次年度,検討を進める予定である。
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Research Products
(2 results)