2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド最適制御による視触覚を融合した医療メカトロニクス制御系設計の研究
Project/Area Number |
16560381
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤田 政之 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90181370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 猛 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (30175020)
表 和彦 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (50272985)
東 剛人 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (60308179)
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Keywords | 視覚フィードバック / 視覚サーボ / ロボット制御 |
Research Abstract |
本年度は,まず腹腔鏡把持ロボットを視覚フィードバックシステムとして捉え,モデリングをおこなった.具体的には,腹腔競が術者の視野を自動的に確保するために鉗子の先端を観測対象とし,その動きをここではカメラの画像面上に現れるオプティカルフローを求めることにより表現した.さらに,これにカメラの透視変換を経た観測であることと,腹腔鏡把持ロボットのリンク座標間の変換を考え合わせることで,カメラから得られる二次元の視覚情報から三次元空間中での物体の動きを推定した.この推定された物体の動きと腹腔鏡把持ロボットの手先(カメラ)の動きの関係を三次元空間での位置と姿勢で表現することにより,視覚フィードバックシステムを非線形の微分方程式でモデリングした.さらに視覚フィードバックシステムの制御系設計を考え,その安定性や制御性能の解析をおこなった. つぎに得られた数学的なモデルに基づき,制御系設計について検討した.実際に制御系を設計する際に,与えられた目標状態の達成に加えて,目標状態に至るまでの過渡応答や入力エネルギーに関する設計仕様を与えることで,制御性能を向上させることを考えた.さらに,ロボットが外力を受けた場合には安全性を優先させるために,腹腔鏡把持ロボットの視覚フィードバックシステムに対して望ましい追従特性を達成するロバストな制御則の設計問題を考えた. そして設定された制御目的を満足するように,ロボットマニピュレータの有するエネルギー関数を整形し,フィードバックゲインを適切に調整することで系の高性能化を図り,腹腔鏡把持ロボットにおける視覚フィードバックシステムに対する制御系設計をおこなった.これと同時に,ロボットを制御するためのディジタル制御装置とカメラ・画像処理装置で構成される現有の視覚フィードバックシステムをロボットマニピュレータに組み入れ,実験の準備を進めた.
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Research Products
(6 results)