2005 Fiscal Year Annual Research Report
ゼロエミッションを目指した生コンスラッジの完全循環型再利用に関する研究
Project/Area Number |
16560405
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
中本 純次 和歌山工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (70043552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三岩 敬孝 和歌山工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (40274253)
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Keywords | ゼロエミッション / インプラントリサイクル / コンクリートスラッジ / 凝結調整剤 / 配合設計 / 粗骨材かさ容積 / スランプ / 圧縮強度 |
Research Abstract |
レディ-ミクストコンクリートプラントでは、ミキサーやアジテータトラックドラムの洗い排水や、残コン、戻りコンを処理した廃水によりスラッジ水が発生する。発生するスラッジの多くはスラッジケーキ化され埋め立て処分されてきたが、最終処分場のひっ迫等の様々な課題については、その速やかな解決に向け、更なる取り組みが求められている。著者らは、プラントで発生するスラッジ水の多量有効利用に関して、研究を継続してきている。現在、JIA A5308では単位セメント量の3%までのスラッジ固形分の使用を認めているが、ゼロエミッションの達成に向けてさらなる多量有効利用が求められている。すなわち、使用限度の緩和や撤廃も視野に入れた取り組みが必要であると考えている。 筆者は、本研究を数年にわたって継続してきており、実験室レベルでの研究はほぼ完結に近づいている。平成17年度の研究は、土間コンクリートや捨コンクリートを対象とした、貧配合コンクリートに関するものであり、現在許容されているよりもさらに多くのスラッジ水を利用するために、凝結調整剤を用いて安定化したスラッジ水を練混ぜ水に用いた貧配合コンクリートのスランプおよび強度を比較用コンクリートと同等のとなるように配合設計するものである。 本実験結果から、凝結調整剤を用いて安定化したスラッジ水を3-15%練混ぜ水に用いた貧配合コンクリートの特性には何ら問題はないことが明らかになった。そして、スラッジ水を混入しない比較用コンクリートと同等のスランプおよび圧縮強度を配合設計することは可能であり、また、スラッジ混入コンクリートの配合設計には、同一固形分率のコンクリートについては、単位水量および単位粗骨材かさ容積を一定とする粗骨材容積法が有用であることも確かめられた。すなわち、種々のコンクリートについてもスラッジ水の多量有効利用が可能であり、ゼロエミッションの達成が可能であることが確認された。
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Research Products
(2 results)