2005 Fiscal Year Annual Research Report
貝殻粉砕物の吸水性,中和促進性を活用した強酸性発生土の安定処理策
Project/Area Number |
16560439
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 幹雄 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (30175666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 充司 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (70177187)
辻子 裕二 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (40259859)
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Keywords | 酸性硫酸塩土 / 建設発生土 / 牡蠣殻 / 土質安定処理 / 路床土支持力比 / 吸水膨張量 / 原位置試験 / 衝撃加速度値 |
Research Abstract |
1.牡蠣殻由来炭酸カルシウムの酸性硫酸塩土(極強酸性:pH=2.6)の中和処理,安定処理への効用を確かめるために,この土と粘土(明酸性:pH=52)に安定材(セメント系固化材,消石灰)のみを2〜8%添加して作製した供試体,さらに,安定材のほかに径0.85〜0.25mmの粉砕殻を土の乾燥質量に対して2割混合して作製した供試体の水浸4日間での吸水膨張量ならびにCBRを比較したところ,吸水膨張量に土の種類や粉砕殻混入の有無による差は認められなかったものの,CBRについてはとくに酸性硫酸塩土で安定材と粉砕殻との併用効果が明確に現れた.昨年度の研究において,試料土に粉砕殻を混ぜると含水比は5ないし10%低下することが判明しており,今回の試験結果と併せて考察すれば,粉砕殻は酸性硫酸塩土の間隙水の低減と中和作用の進行とを同時にもたらし,別途添加する安定材の効用を助長するものといえる.したがって,酸性硫酸塩土の改良にあたっては,使用する安定材の量を少なく見積もることも可能となる. 2.上記の室内試験で取り扱った粘土(明酸性:pH=5.2)を埋め立てて造成した地盤の浅層改良工事(全5工区)に併せて1工区だけ酸性硫酸塩土(極強酸性:pH=2.6)を搬入し,2種類の配合条件のもとで安定処理を施した.施工後9ヶ月間の支持力の推移をみると粘土,酸性硫酸塩土ともに径4.75〜0mmの粉砕殻を2割混合した分,セメント系固化材の添加量を1/3減じた工区において衝撃加速度値は漸次大きくなり,かつ,FWDによるたわみ量は小さくなる傾向が示された. 注)平成18年度は,空気中養生期間を360日までとした室内一軸圧縮試験ならびに追跡調査期間を施工後1年までとした現地計測を継続して行い,得られた成果を報告するものとする.
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Research Products
(2 results)