2005 Fiscal Year Annual Research Report
氾濫原内対策を組み込んだ洪水対策システムの最適性能設計モデル
Project/Area Number |
16560446
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀 智晴 京都大学, 地球環境学堂, 助教授 (20190225)
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Keywords | 洪水 / 水害 / 避難 / 最適化 / シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は、3年にわたる研究計画の2年目であって、初年度に開発した避難シミュレーションシステムや氾濫シミュレーションシステムなどの部分システムを結合するとともに、最適な氾濫原対策オプションの探索アルゴリズムを中心に検討を進めた。具体的な成果は次の通りである。 (1)昨年度開発した洪水氾濫シミュレーションモデルと避難シミュレーションモデルとを結合するとともに、嵩上げや氾濫流制御構造物など氾濫原対策のオプションを組み込んだ洪水氾濫-避難行動シミュレーションができるトータルシステムを構築した。 (2)上記のシステムを用いて、氾濫原対策の種々のオプションの組み合わせに対して、その性能評価指標である避難成功率を計算する機構を実現した。 (3)特に、避難シミュレーションシステムについて、様々な地域で容易にシミュレーションが可能となるよう、街路網を中心とする避難場のコンピュータ上での表現と避難主体とのリンク手法について詳細な検討を行った。具体的には、国土地理院の発行する数値地図、空間データ基盤2500に格納されている街路データをソースとして、コンピュータ上に街路ネットワークを再現し、避難主体となる世帯のモデルが、移動する街路の選択等の意思決定を、場の状況に応じて自律的に行えるモデルを構築した。 (4)避難シミュレーションモデルについて、最適化システムのサブモデルとしてだけでなく、シミュレートされる時々刻々の住民の移動状況と氾濫水の挙動をグラフィック表示するシステムを開発した。
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Research Products
(1 results)