2004 Fiscal Year Annual Research Report
人工生命手法による中海生態系環境の評価に関する研究-ニューラルネットワークとセルラーオートマトンによる生態系評価-
Project/Area Number |
16560448
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松原 雄平 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (60116374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 正光 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助教授 (10225279)
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Keywords | 生態系評価 / ニューラルネットワーク / SOM / 流動モデル / 湖沼生態系 |
Research Abstract |
本年度(〜平成17年3月31日)の研究実績 (1)中海の流動現象の解析 黒岩は、シグマレイヤモデルをモデル湾に適用し、湾水の流動現象の解明を試みた。このモデルは、水面と海底形状を厳密に表現できること、鉛直層の分析能が水深によらず一定であるため、海域の鉛直解像度が低下しないことなどを、浅水性モデル湾の流動解析から確認した。今回はモデルを2次元に限定しているが、3次元モデルを前提にして開発されているので、次年度の3次元モデル化へのプログラム展開は容易と考えている。モデル湾の、種々の外力条件のもとで湖水流動の基本的な変動パターンを確認した。 (2)中海水域の環境因子のデータベース化と人工生命技術の水質評価への適用 松原は中海水域に関係する行政機関において観測されてきた同水域の水質観測データならびに気象観測データを取りまとめ、そのデータベース化を行った。このデータベースは、上記の数値計算の初期条件、外力条件の設定にも、また計算結果の精度検証にも利用可能となった。さらに人工生命技術の一つである自己組織化マップSOM (SOM : Self Organizing Map)を利用して、水質変動特性の領域評価への適用を試み、上記(2)で構築したデータベースから、環境因子の変動と水質項目の変化の因果関係をSOMで明らかにした。その結果、中海の水域が、領域的には、大橋川水域、中海湖岸水域、湖心水域ならびに境水道水域に分けられることが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)