2004 Fiscal Year Annual Research Report
大規模交通プロジェクトにおけるリスクと不確実性への対応に関する研究
Project/Area Number |
16560469
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
太田 勝敏 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (10011149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿島 茂 中央大学, 理工学部, 教授 (70108207)
原田 昇 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40181010)
室町 泰徳 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (40251350)
橋本 成二 豊田都市交通研究所, 主任研究員
大森 宣暁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (80323442)
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Keywords | 交通プロジェクト / 不確実性 / リスク / 事後評価 |
Research Abstract |
大規模な交通プロジェクトは計画から実現に至る期間、そして完成後の供用年数が長く、この間さまざまなリスクと不確実性に直面しやすい。このため、計画どおりの予算・期間での実現ができなかったり、当初の目的・目標の達成が困難となるなどから、現在大きな社会問題となっている。 本研究はそのようなリスクと不確実の下での交通計画の改善をはかるための新しい分析手法,計画プロセスのあり方を提案しようとするものである。 本年度は、(1)リスク・不確実性や計画の失敗が問題となった内外の交通プロジェクト事例を収集・整理して事例分析対象の絞り込み(2)既存研究の収集とレビュー,他分野における関連する研究動向の分析などを基に新たな分析概念・手法の検討,の2つが大きな研究内容であった。 (1)に関しては、欧州における関連研究の動向について海外研究協力者のロンドン大学Dimitriou教授を訪問しヒアリングと現地調査を行なったが、国内では千葉モノレール(千葉県),多摩モノレール(東京都),桃花台新交通システム(愛知県),広島アストラムライン(広島市),ガイドウェイバス志段味線(名古屋市)などの新交通システム事業,東京湾横断道路アクアライン等の事例について関係者へのヒアリングを含めて関連資料の収集と分析を行なった。 (2)に関しては、交通計画の事後評価および交通需要予測における誤差分析の研究動向を検討したほかPFI事業に関し経営学,経済学,金融工学分野での対応,そしてヒューマン・エラーに関する失敗学の考え方など関連分野での研究動向を調査した。交通計画分野で従来から検討している需要予測誤差の問題は需要リスクとして多くのリスク・不確実性のひとつとしてマクロ的に処理されており、研究分野からは需要リスクの縮小の努力と共に、計画設計の内容,計画プロセスでの対応の必要性がわかった。
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Research Products
(1 results)