2004 Fiscal Year Annual Research Report
水圏COD低減のための自然システム利用の水浄化法設計指針構築
Project/Area Number |
16560478
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤川 陽子 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (90178145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 正孝 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
濱崎 竜英 大阪産業大学, 人間環境学部, 講師 (50340617)
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Keywords | 難分解性有機物 / 逐次分画 / COD削減 / 自然浄化 |
Research Abstract |
消毒副生成物の前駆体および難分解性有機物の存在量に着目した水中の溶存有機物の逐次分画方法を開発した。DAX8樹脂(腐植-非腐植物質の分画)、1000ダルトンでの限外ろ過、生分解性試験を組み合わせ、A:腐植質-低分子量-生分解性、B:腐植質-低分子量-難分解性、C:腐植質-高分子量-難分解性、D:非腐植質-低分子量-生分解性、E:非腐植質-低分子量-難分解性、F:非腐植質-高分子量-難分解性の画分に有機物を分画する手法を開発した。この手法を用いて、以下の3種類の施設について有機物除去性能のモニタリングを行った。 (1)農村集落排水を黒ボク土・ポリ塩化アルミニウム・マサ土の混合土で浸透浄化(水負荷率約0.1m/day)、 (2)草津川の河川水を山梨県産の赤玉土で浸透浄化(水負荷率約1.5m/day)、 (3)畜産廃水を鹿沼産赤玉土、広島県比婆郡産黒ボク土の2種類で浸透浄化(水負荷率約2m/day) 上記土壌浸透施設の流出入水の分析の結果、3施設ともに流出入水中の溶存有機物は、40-50%が腐植質かつ難分解性、40%が非腐植質かつ難分解性であった。ただし、(3)の施設は、分子量1,000未満でかつ腐植質・難分解性の画分が他の施設より多かった。(1)および(2)の施設では消毒副生成物を生成しうる潜在的に変異原性のある腐植質成分は、35%が、また難分解性有機物のうち35%が、土壌浸透法により除去されていた。一方、(3)の施設では、腐植質の除去率・難分解性物質の除去率ともに平均20%程度であった。同じ畜産廃水について、赤玉土のほうが黒ボク土より腐植質-高分子量-難分解性(C)の除去効率が高かった。
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Research Products
(4 results)