2005 Fiscal Year Annual Research Report
廃家電リサイクルに伴い発生する再利用不能な残渣の環境負荷定量化
Project/Area Number |
16560482
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
宮脇 健太郎 明星大学, 理工学部, 助教授 (00289521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島岡 隆行 九州大学, 工学研究院, 教授 (80202109)
中山 裕文 九州大学, 工学研究院, 助手 (60325511)
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Keywords | 廃家電 / 粗大・不燃ごみ / 不燃破砕残渣 / 重金属溶出 |
Research Abstract |
昨年度(平成16年度)は,家電リサイクルプラントでの定性的なヒアリング調査および家電を含む一般廃棄物粗大ごみ・不燃ごみ処理施設(九州地区FT工場)より発生する残渣についての性状の把握を行った。 本年度(平成17年度)は,昨年より継続し,新たに1施設での一般廃棄物粗大ごみ・不燃ごみ処理施設(関東地区TT工場)に関する性状調査を行った。 4.75mm以上の部分について,組成分析を行ったところ,重量では,プラスチック43%(軟質10%,硬質33%)ガラス26%,石・陶磁器など19%,金属3%,プリント基板2%となり,FT工場とは多少異なる組成割合であった。この原因としては,分別収集の品目が異なること(プラスチック分別種類,軟質プラスチックの分類など),破砕施設での処理フローが異なり(トロンメルまたは振動ふるい),金属類の回収効率が高くなっていることが考えられた。 4.75mm以下の分類不能な部分に関しては,含有量試験,溶出試験(環境庁告示13号溶出試験,環境庁告示46号溶出試験に準拠)を実施した。この結果,重金属(Pb, Cd, Cu, Zn)含有量は,粒径が小さいほど高くなる傾向が認められた。また溶出濃度に関しても,Pbについて0.25mm以下では,土壌環境基準を超える濃度が検出された。なお廃棄物の処分基準以下であり適正な最終処分場であれば問題ないことが確認された。 2年間で2施設についての検討を行っているが,平成17年度研究計画に関しては,予定より進捗が遅れており,現在も重金属溶出に関する各種試験を継続している。
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