2004 Fiscal Year Annual Research Report
繊維細強セメント複合材料を用いた超小型模型試験体による簡易震動実験手法の開発
Project/Area Number |
16560492
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
境 有紀 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (10235129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 学 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (60282836)
真田 靖士 東京大学, 地震研究所, 助手 (80334358)
梅村 恒 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (70324473)
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Keywords | 超縮小模型 / 振動実験 / 鉄筋コンクリート / 高靭性繊維補強セメント複合材料 / 振動台 / 復元力特性 |
Research Abstract |
横補強筋の代わりに補強繊維を用いて鉄筋コンクリート部材を模擬し,試験体製作に伴う経費および労力を節減し,超縮小模型の製作を可能にするHPFRCCを用いた簡易振動実験手法開発を目的として,今年度は,縮小模型のスケール効果,部材縮小に伴って入力地震動の時間刻みが短くなることによる歪速度の上昇の影響について検討した.具体的には,既に実験が行われた横補強筋の代わりに補強繊維を用いた梁せい27cm,シアスパン比2の試験体をそのまま梁せい2,3,5cmと縮小し,歪速度レベルも静的加力実験レベル,動的震動実験レベル,両者の中間と3レベル変化させて振動台を用いた変位制御の加力実験を行った.その結果,歪速度が静的加力実験レベルのものについては,縮小模型はいずれも梁せい27cmの従来の静的加力実験に用いられる試験体とほぼ同じ破壊性状,即ち,曲げ降伏後のせん断破壊を起こし,復元力特性もほぼ同様のものとなった.また,従来鉄筋コンクリート造で用いられている曲げ耐力算定式による値もほぼ実験値と対応し,曲げ降伏後せん断破壊するときの算定式によって規準化した最大耐力,および,その時の変形角もほぼ同じ値となった.歪速度の影響は,最も大きい振動実験レベルでの静的加力実験レベルからの最大耐力の上昇率は1〜2割程度と,それほど大きくなく,部材縮小に伴って入力地震動の時間刻みが短くなることによる歪速度の上昇の影響も本実験手法を実現させるのに障害となるものではないことが確認された.
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Research Products
(3 results)