2004 Fiscal Year Annual Research Report
RC部材とS部材で構成されるハイブリッド構造接合部の変形性能評価法の確立
Project/Area Number |
16560515
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 泰志 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10102998)
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Keywords | RC部材 / S部材 / ハイブリッド構造 / 継手部 / 力学モデル / 局部変形 / モデル実験 / 変形性能 |
Research Abstract |
本研究は、RC部材とS部材が直列的に接合されたハイブリッド構造継手部の局部変形性能を実験的および理論的に明らかにし、継手部の局部変形を考慮した部材としての変形性能評価法を確立しようとするものである。 まず、RC部材とS部材を剛と仮定し、継手部において、両者の部材間を一様に配置したバネによって連結された力学モデルが提案された。なお、S部材とバネは接触しているのみである。このバネの弾塑性特性が与えられたならば、継手部の局部変形を考慮した部材としての変形性能を評価することができる。このバネの特性は、既往の研究代表者の研究で提案された応力伝達機構に基づくと、鉄骨フランジ面に作用した支圧力はコンクリート圧縮束を介して、RC部材の隅角部に向かう力となり、RC部分ではトラス機構を形成して応力が伝達されるので、コンクリート圧縮束の変形特性とせん断補強筋の伸び特性に大きく影響されると考えられる。 このような観点から、応力伝達に基づく、コンクリート圧縮束の変形特性とせん断補強筋の伸び特性を明らかにするために、継手部を模した8体のモデル実験が実施された。これらの、モデル実験によって、bi-linear型のバネ特性が求められた。このバネ特性は、弾性部分はコンクリート圧縮束の特性、降伏以降はせん断補強筋の伸び特性によって表現されている。 このバネ特性を前述の力学モデルに適応して、数値解析によって部材の変形性能を評価する試みがなされた。既往の研究代表者の実験的研究で行われた継手部を含む部材としての実験結果に当てはめてみると、初期剛性は実験値と対応しているが、最大耐力については過小評価となることが示された。今後、この点について、更に詳細な検討が必要である。
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Research Products
(2 results)