2005 Fiscal Year Annual Research Report
破壊挙動に基づいた力学モデルを応用した土壁の構造性能評価法の提案
Project/Area Number |
16560516
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
村上 雅英 近畿大学, 理工学部, 教授 (80190891)
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Keywords | 土塗り壁 / 破壊挙動 / 施工方法 / 下地仕様 / 要素試験 / 構造性能評価 / 力学モデル |
Research Abstract |
土壁は地方によって施工方法が多様であり、使用する土や下地の仕様の違いによって強度は大きく異なってくる。平成16年度行った研究では、施工者を対象としたアンケート結果を基に、全国様々な仕様の土壁を調査し、壁下地の実験変数を決定した。土壁の各耐力要素の挙動を評価するための要素試験法を用いて、壁下地の異なる要素試験体に同一の壁土を用いて施工して要素試験体(74体)を製作した。しかし16年度の実験では、壁土の強度が低く、試験前から乾燥収縮による壁土のひび割れが多くみられたため、例年に比べ耐力が低かった。そのため、土壁の仕様の違いによる耐力差よりも乾燥収縮による耐力差のほう有意であり、壁下地の違いによる詳細な検討は出来なかった。しかしながら、土壁のせん断耐力に関しては壁厚さに比例すること、貫のこじり耐力や隅角部の圧縮抵抗耐力に関しては、壁厚による差は顕著に認められなかったことが本試験の範囲で確認できた。平成17年度の実験では、同じ下地仕様で壁土をより強度の高いもので試験体を施工し、実験を行った。その結果、小舞の目透かし部分が広いほど、壁土の剥離が少なく、貫のこじり耐力や隅角部の圧縮抵抗耐力が高くなることが確認された。又、木小舞の厚みが10mmの場合は隅角部の圧縮抵抗力が大きく、それ以外の仕様ではほとんど差がないことが分かった。平成18年度も、同様の実験を土の種類を替えて行う予定である。
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Research Products
(3 results)