2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560517
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
柴田 道生 摂南大学, 工学部, 教授 (40079520)
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Keywords | 合成構造 / 長柱 / 非対称曲げ / 2方向曲げ / 最大耐力 / 長柱効果 |
Research Abstract |
1 2方向曲げを受ける合成長柱の耐力予測に関する解析的研究 「再外縁のコンクリートひずみがある限界ひずみに達するとき、その部材は最大耐力となる」という仮説をもとに、非対称主軸曲げや2方向曲げを受ける合成長柱の耐力予測式を導いた。非対称主軸曲げに対する予測式は、精密な数値解、停留条件を用いた予測式および実験結果と良好な対応を示した。2方向曲げに対する予測式は、精密な数値解果と良好な対応を示した。 2 2方向偏心圧縮を受けるSRC長柱の破壊性状に関する実験的研究 SRC長柱に一端でx方向の、多端でy方向の偏心を与える2方向偏心圧縮実験を行った。試験体は、12cm×12cmのコンクリート断面内に組み立てH形鋼BH-62×50×6×6、4本の丸鋼主筋9φおよび丸鋼フープ3φ@60を配したSRC長柱で、材長・せい比がL/D=10,20の19体について実験を行った。両端での偏心量は、各々の偏心方向の全塑性モーメントに対してほぼ同じ比率となるよう設定した。実験の結果以下の事項が明らかとなった。1)長柱効果(P-δ効果によって部材の見かけの耐力が低下する現象)が発生する場合は、ほぼ部材中央で破壊するが、長柱効果が発生しない場合は材端で破壊する。2)材長・せい比が小さいほど、偏心量が大きいほど、載荷角度差が大きいほど長柱効果は発生しにくい。3)最大耐力と降伏軸力の比が0.7より小さい場合、最大耐力時の部材最大曲げモーメントはほぼ全塑性モーメントに達し、いわゆる材料破壊(material failure)を生じるが、最大耐力がそれより大きい場合は、最大曲モーメントは全塑性モーメントに達せず、いわゆる安定破壊(stability failure)を呈する。
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