2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560523
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松 義典 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (50362314)
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Keywords | リモートセンシング / GIS / 緑被分布 / 緑視率 / 緑被率 |
Research Abstract |
問題が深刻化している都市環境の改善を目的とした都市環境計画を支援する情報整備に関する研究課題を設定し、整備が必要となる空間データを整理して都市環境計画基本図として提案すると共に、その事例として緑被分布図を取り上げ整備手法の開発と活用方法を示した。得られた成果をまとめて以下に示す。 1.都市環境計画基本図の提案 都市計画分野で利用される主に土地利用の視点から整備された空間情報に都市環境の計画に不可欠と考えられる土地被覆に関する空間情報を加えた主題図を都市環境計画基本図としてまとめた。また、都市環境の計画にとって重要な空間情報であり、その整備が遅れているものを検討し、市街地の緑被分布を本研究で事例的に整備する対象として選定した。 2.緑被分布図の作成手法 都市環境計画基本図の一つとして緑被分布図を取り上げ、名古屋市の一部をモデル地区に選択し、高分解能人工衛星Quick Birdデータを使用した緑被分布図の作成手法の検討を進めた。各種植生指標による緑被抽出結果を地上踏査で確認し、植生指標MRVIによる緑被抽出で最も良い結果が得られることを示したうえで、緑被分布図の作成を行った。 3.緑被分布図の活用方法 都市環境計画基本図が整備された時にどのようにして実際の都市環境計画に生かすかという手法の提案も重要となるため、作成された緑被分布図の活用方法を検討した。活用事例としては、都市緑化の適地選定とした。まず、GISデータと統合することで街区単位の緑被率を求め、これにより街区毎に緑化の必要性を30段階にランク付けした。さらに、街区内での緑化適地を絞り込む目的で、大学キャンパスを対象地域として、地上実測により緑視率を求め、これにアンケート調査による移動経路毎の人の通行量による重みを付け、緑化の必要性のランク付けを行った。以上により、緑化適地の選定が効果的に出来ることを示した。
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Research Products
(1 results)