2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560523
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松 義典 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (50362314)
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Keywords | 都市環境 / リモートセンシング / GIS / 熱画像 / 緑被分布 |
Research Abstract |
自然環境のポテンシャルを有効活用した循環型の社会における都市を考えるために、機能性や利便性を向上させることを目的とした従来の都市計画と公害を防止し自然生態系を保全することを目的とした従来の環境計画とを融合した新たな視点での「都市環境計画」を支援する情報として、「都市環境計画基本図」を提案し、その整備方法を示すことを目的として研究を進めた。この主題図は、既存のGISデータと新たに取得したリモートセンシングデータから得られる情報とを統合解析して作成するものであり、その事例として、昨年度作成方法を示した「緑」に関する主題図に加えて、今年度は「熱」に関する主題図の作成方法を提案した。作成した主題図の内容を以下に示す。 1.夜間多時刻熱画像を用いた街区単位の熱環境特性図 昼から夜の多時刻に観測した熱画像から得られる表面温度の変化量を用いて,市街地に指定された用途地域毎の熱的特性を類型化した。さらに詳細な熱特性を把握し,都市の熱環境の具体的な改善策の立案に資するために,用途地域を構成する街区単位の熱特性を類型化した。このとき,多時刻熱画像を用いる場合,解析対象地域内の時刻別の表面温度差の相対値を用いることにより,夜間のデータを有効に利用できるという知見を得た。 2.歩行者の熱環境改善に着目した緑化適地評価図 樹木と建物による日影が歩行空間の熱環境改善に大きな役割を果たしていることに着目し、樹木と建物による夏季の日影分布図を作成することによって、日中、日影とならない歩道を抽出し、その場所が日影となるような樹木の配置を計画した。樹木は形状や大きさが多様であり、変化も大きいため、広域においてその実態を捉えることは容易ではないため、街路樹における樹木モデルを検討し、既存の都市GISデータから作成したモデルとリモートセンシングによる樹冠抽出結果を対応させる解析方法を提案した。
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Research Products
(6 results)